丸暗記はNG!本当に使える生物の覚え方

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理系の学部を受験する際に、生物の選択を躊躇する人は多いと思います。

それは、

  • 理系科目でありながら、文系科目さながらの暗記量や、書物を沢山読んで知識を蓄える、といった文系的な学習の進め方が必要となる
  • 物理と化学は標準レベルの出題なのに、生物の出題は難解だったり論述問題が大量だったりで、入念に対策をしてもコンスタントに8割以上を確保し得点源にする事が難しい

という教科の特性があるからです。

かといって出題側も、生物を標準レベルにしてしまうと差が生じにくく、深い理解と知識が定着しているかもはかれず、どうしても生物の出題レベルを上げざるを得ません。

生物は範囲が広く奥が深いので、ここまでやれば安心、というラインはありません。

詳しければ詳しい程良い、という事になりますし、少なからず大学レベルの事象を理解しておかなければ解答できないような問題も出題されます。

しかし、医学部や農学部、生命科学部、看護学部等のなかには、理科は生物のみ、または生物と化学の二科選択が必須となっている学部も珍しくなく、それは、これらの学部に進めば履修科目に必ずといって良い程生物が入っているからです。

そこで、

「生物選択は避けられない、でも、一体どうやって覚えたら良いの?」

と途方に暮れている人に、まず考え方から、生物の効率の良い『覚え方』をお話ししたいと思います。

1.生物を覚える=暗記、ではない!

まず大前提として、あくまで生物は理系科目ですので、文系科目と同じような『単純暗記』をすればある程度は何とかなる、という考え方を捨てましょう。

用語だけ表面的に覚えても、その章の事象をきちんと理解していなければ生物の問題には正しい解答を作成する事が出来ません。

そこで、まずは生物の教科書に沿って知識を取りこぼさないよう学習を進めて行く中で、

『興味を持つ』

ようにしてみて下さい。

そして、その興味を持った事を

『より良く知る』

努力をしてみて下さい。

皆さんは、例えば毎日通学中に電車で見かけるカワイイ子が居たら、自然に「どこの学校かな?」「何年生かな?」「どこに住んでいるのかな?」「彼氏いるのかな?」「何が好きなのかな?」等と限りなく興味が湧いてきて、もっとその子の事を知りたい、と思うはずです。

そういう時に、「ああ、調べるの面倒臭いなぁ。」とか、「一度調べたのにどうしても頭に入って来ないから書いて暗記しなくちゃ。」とはなりませんよね。

一度調べれば、もう半永久的に頭にその情報が焼き付いてしまうはずです。

つまり、人間は興味があれば簡単にそれにまつわる事が頭に飛び込んできて忘れない、という状態になる訳で、生物に関してはそれをしなければ大学入試で武器になるまでにはならない、と考えて頂ければ良いでしょう。

でも、もし生物選択が避けられない学部に進む予定なのでしたら、逆に苦痛に思わないぐらい生物に興味を持っている人でないと、入学してからの授業や研究活動も辛いものでしかなくなるでしょうし、すんなり進級出来ないかもしれないどころか、卒業も難しい、という事になってしまうでしょう。

だから、どうしても生物に興味が持てないから今後の学習が苦痛以外の何物でもない、と言う人がいるのであれば、今一度進む学部を再検討した方が良いかもしれません。

2.まずは仕組みを理解する

では、生物には十分興味はあるけれど、どうやって頭に入れていったら良いかわからない、という人。

そういう人にまずお伝えしたいのは、教科書や図説に書いてある事、及び興味を持ってウェブサイトや百科事典等で調べた事をそのまま覚えようとしないで欲しい、という事です。

まずは、『仕組みを理解する』

事に徹してみて下さい。

仕組みを理解する、というのは例えば、細胞分裂であれば、その周期自体の呼び方やその周期で行われる作業を言葉や知識として丸暗記するのではなく、

・何がきっかけとなってその活動(ここでは細胞分裂)自体が開始されるのか。

・次の周期に移るきっかけや条件は何か。

・そもそも細胞分裂が行われる事の本来の目的は何なのか。

・分裂する細胞そのもの自体はそもそも何なのか。

・何故orどうやって分裂する方法を身に着けたのか?

等です。

そして、はじめのうちは特に、そうやって興味を持って調べて、仕組みを理解した事を自分なりの簡単な図や絵でかまいませんから、ノートに書きためて行くようにしてみて下さい。

仕組みというものは物事の肉や内容物ではなく骨組みの部分ですから、それを理解しておくことが何より大切ですし、紙に書いてみると不思議と頭の中でよりスッキリと整理出来るものです。

3.視覚で覚える 実験映像やTV番組

自分なりに図や絵を書いて整理していくと同時に、他人がその仕組みをどう理解しているのか、またどう提示して説明してくれるのか、といった事を多く知る事も、自分が今後より効果的に整理していく事に大いに役立ちます。

ユーチューブで実験映像を視聴したり、解説授業的なものを板書付きでアップしている人も沢山居るのでそれを観たり、NHKでやっている生命科学分野の番組を観たり、今は無料で活用出来る映像がいくらでもありますから、是非それらを利用して立体的に視覚から理解をしていくようにしましょう。

特に、肉眼で見えづらいミクロの世界に関しては、何よりも視覚で認識することが理解の第一歩です。

4.図説を駆使しよう

教科書会社各社から図説なるものが出ていますので、視覚で学ぶ一つとしてそれらも利用しましょう。(それぞれ良し悪しはありますが、一冊に限定するのであれば今のところ第一学習者のスクエアneoが最も詳しく網羅性も高いと思います。)

必ずしもそうしなければいけない訳ではありませんが、筆者の場合は図説と言われるものを全種類所持していて、ある事項を調べる際に全ての図説のその項目のところを参照するようにしています。(もちろん映像等も確認します)

各図説にも得意不得意があるらしく、あるものでは1ページ割いているのに他のものは3行しか触れていなかった、とか、最悪載っていなかった、といった事もままあるからです。

全てに載っていたら載っていたで、微妙に異なる図や解説が施してありますから、映像と同じようにより立体的にその事象を『見る』事が出来るので、大いに糧になる作業だと思います

5.自分専用のノート作りが何より大切

上記で仕組みを理解する際に図や絵をノートに書きためて行くと良い、という話をしましたが、それ以外にも自分なりの用語集を作成する、苦手な分野の問題をあちらこちらの参考書から集めて一冊のノートにして丁寧に解いて行く、といった作業も欠かせないものになってきます。

したがって、ノートは

  • 図や絵を書いてしくみを理解するためのもの(図解ノート)
  • わからない用語や調べた用語を自分専用の用語集にするためのもの(用語ノート)
  • 問題を解いていくためのもの(出来れば項目別)
  • 記述対策のもの(後で述べます)

という風に分けて作成するのが良いでしょう。

そして、生物のノートはやがて既製品の用語集や図説、参考書に代わり自分専用の貴重な資料となって、下手すれば大学に行ってからも何度も何度も参照するものになるはずですので、自分が見直しやすいレイアウトで余白もふんだんに残し(メモを追記する事が多々発生しますので)、少し面倒ですが出来る限りの丁寧な字で作成しましょう。

6.最新の生物分野のニュースは常にチェック

生物は他の教科に比べて少々参考書代がかかります。

というのも、用語集・図説・参考書・問題集と、一度揃えれば受験終了までずっとその一冊を使える他の教科と違い、毎年新たな発見があったり、より進んだ改良された技術が発表されたりするため、都度その情報が追加され各参考書が改訂されていくからです。

予算が許すのであればやはり、最新版が出る度に新しいものに買い替えて行くのがベストなのですが、保管場所の問題もありますし、自分が解りやすいようにラインを引いたり加筆したりしていると、なかなか全てを買い替えるのも難しいですよね。

そこで最低限、個々の事象についてのニュースに常にアンテナを張っておき、新聞や雑誌に新しい知識や技術についての情報が掲載されたら、それを自分自身の知識として追加していく作業を怠らないようにしましょう。

月刊のサイエンスマガジン『ニュートン』を定期購読するのも良いかもしれません。

掲載されているのは生物の話題だけではありませんが、他に化学を選択している人も多いでしょうし、理科分野についての様々な知識が深まりますから今後も理系分野で活躍して行くのであれば決して無駄になる事はありません。

7.最良の記述対策は、とにかく書く事!

最後になりましたが、記述論述対策はどうすればいいか?という点に関しては、事前に基礎となる各分野の知識を、これまでお話ししてきたようなやり方でしっかり身に着け深めておくのはもちろんの事ですが、記述に関しては『覚える=事象を理解し頭に入れる』という作業だけでは足らず、

『覚える=理解し頭に入っている事象から必要な部分を引っ張って来て、問いに対して分かりやすくかつ正確にその事象を説明する』

という、より高度な作業が必要となって来ますので、この技術を身に着ける為には何より、

『書いて、書いて、書きまくる』

事が一番です。

一定水準の知識と理解がある状態であれば、あとは頭の中にある事を整理して人に伝える、という経験を沢山積めば積むほど、その説明は上手になります。

説明が上手、ということは、記述問題の解答も解りやすく説得力がある、という事になりますから、高得点を取りやすいですよね。

こればかりは数をこなさねばどうにも出来ませんから、入試で記述論述が避けられない人は出来るだけ毎日一題、ノートの上部にテーマを書くか問題のコピーを切り貼りし、その下にまず自分自身の理解している範囲で解答を書いて行ってみて下さい。

その後、解答書の正解を見てまずい箇所を訂正しますが、解答書を丸写ししても仕方ありませんので、「ああ、こういう風に言えばよりわかりやすかったな。」といった程度の参考にして頂き、次からよりわかりやすい文章が書けるようにすれば十分です。

イメージとしては、はじめの方でやっていた、『図や絵を書いて理解する』という作業の、図や絵が『文章』になっただけと思って頂ければ良いでしょう。

記述論述対策をし始める頃には、新たに図や絵を書いて理解する事はとっくに完了している段階のはずですので、目安としてはその段階で記述論述対策を始めるのがちょうど良いと思います。

8.とにかく『マメになる』事

ここまで読み進めて頂いて、「あーやっぱり生物って面倒臭い!」という思いを拭い去れない人もまだまだいるかと思います。

その通りです。

生物には結局、楽で効率の良い覚え方などは存在しません。

とにかくマメになって、自分の手を動かして、あれこれ調べたり書き留めたり、図を書いたり説明を書いたりと、細かな作業を積み重ねて行かなければ大成しない教科なのです。

しかし逆に言えば、物理や化学のように、ある程度のセンスも必要とされる教科と比べれば、手を動かした分だけ成果になり得点に表れるのですから、こんなに『楽』な理系教科はないとも言えるでしょう。

それに、文中でも言及しましたが、マメでなければ大学に行ってから、ないしはその後生物分野にかかわる仕事に就いてからやっていけないでしょうし、自分でも苦痛になってしまうと思います。

折角少し興味を持っていて生物の選択を考えているのであれば、是非マメになる覚悟をしてみて下さい。

9.まとめ

生物を選択し、学習し始めた人の殆どが悩む

「生物って一体どうやって覚えればいいの!?」

という疑問に対して、出来るだけロジカルに、かつ誰にでも出来る作業を具体的に提示して説明してみたつもりです。

生物に限らず、楽をして身に着ける方法はありませんが、自分に合った方法で楽しく身に着ける方法はいくらでもあります。

結果的には、それが『楽をする』という言葉の本当の意味なのではないでしょうか。

この記事を参考に、一人でも多くの受験生が生物を楽しく身に着けて得点源にし、受験だけでなく将来的にもその知識を活かして活躍して下さる事を願っています。

著者情報

究進塾 編集局

究進塾 編集局
東京・池袋にある究進塾の編集局です。受験指導のプロが大学受験に役立つ情報をお届けしています。 大学受験対策コースはこちらからご覧いただけます。

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