フッ素はヤバイ!
今日からハロゲンについてお話します。
ハロゲンはどんな性質でしょう?
一般にまとめて言うと、やっかいな奴らです。
周期表の上から見て行くと、
F 、Cl 、 Br 、I
この順に電気陰性度は大きいんですね。
それに伴って、単体の反応性も大きい。
その中で、今日は特に一番上のフッ素から話しましょう。
フッ素の単体(F2)はほぼ全てを攻撃する大変な輩です。
周期表でフッ素だけ、写真がありませんよね。
これは撮影できないということです。
僕は授業でよく喩えて、
「卒業アルバムにひとりだけ写真がのってないんだ。危な過ぎる奴で」
と言うと、クラス内は苦笑(失笑?)に包まれます。
一度は生徒に「分かったような分からんようなたとえですね」と言われたことがあります。
それだけ恐ろしいフッ素なので、単体を得ようとした化学者は次々と亡くなって行きました。
※この画像はイメージです。フッ素による爆発を撮影したものではありません。
単体を手に入れることに成功したモアッサンという化学者も片目を失明しました。
そして、その後、謎の死を遂げました・・・
(まさに呪いの単体、「リング」の貞子のような存在ですね)
ただ、フッ素は化合物として含まれるととても安定なんですね。
歯磨き粉の中に含まれるフッ化ナトリウム、
フライパンの表面に加工されるテフロンなどがあります。
フッ素化合物が安定なのは、なぜでしょう?
フッ素の単体が反応性が激しいのは、反応して化合物になるときに大きなエネルギーを放出するから
です。なので、逆に考えれば、フッ化物はとても安定なんです。
(エネルギー図を頭に思い浮かべれば分かりますよね)