パラグラフリーディングの方法をステップごとに詳しく解説

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受験生なら1度は聞いたことのある英語長文読解法「パラグラフリーディング」
でも、一体どうやって身につけたらいいのかわからない人も多いのではないでしょうか?

・パラグラフリーディングってなに?
・どうやってやればいいの?
・どう練習すればいいの?

この記事ではこうした疑問に隅からお答えします!

1.パラグラフリーディングとは

長めの長文を読んでいる際、途中で「何言ってるかよくわからないな〜」となりながら読み終えてしまうことはありませんか?

それは長文という迷路の中で迷子になっているからなのです。

長文という迷路の中であらかじめゴールの方角を把握して進んでいくのがパラグラフリーディングの読み方です。

簡潔に言うと、パラグラフリーディングとは事前に文章のテーマを把握した上でパラグラフ(段落)の要点を掴みながら読んでいく読解法です。

使いこなせば長文読解のスピードと正答率を底上げすることができます。

しかしながら、この方法を使いこなすには前提条件があります。

それは1文をしっかり読むことができる

すなわち

単語、文法、英文解釈がある程度完成されていること

です。例えば、「文法問題は得点できるのに長文読解は苦手」とか「偏差値が60あたりから伸びない」などの人に有効であることが多いです。

自分に当てはまると思った人はぜひ身につけていきましょう。

2.パラグラフリーディングのやり方

パラグラフリーディングの手順その①テーマ、結論、主張の把握

最初のパラグラフの冒頭の2〜3文、最後の2〜3文を読み、文章のテーマを推察します。

〜時間がある場合〜

各パラグラフの冒頭の1文のみを読んでいきます。

最後のパラグラフの冒頭の2〜3文、最後の2〜3文を読み、筆者の主張や結論を読み取ります。

こうして全文に目を通す前にテーマと結論、筆者の主張を頭に入れておくことで文章の内容が予測でき、読みやすくなります。

また、重要だと思われる文には下線を引いておくなどの目印をしましょう。

パラグラフリーディングの手順その②パラグラフの要点を考えながら読む

テーマと結論、主張を頭に入れた上で文章を読み進めます。

しかし、闇雲に読むのではなくパラグラフを1つの主張のまとまりとして読み、そのパラグラフの要点を捉えることを意識して読みます

具体的に言うと「そのパラグラフが何を言いたいのか?」を考えるということです。

そうして読んでいく中で「このパラグラフは前のパラグラフとは反対のことを言っている!」等、パラグラフ同士の関係性や立ち位置を意識してください

パラグラフリーディング手順その③パラグラフを読むごとに要約をメモする

1つのパラグラフを読み終えたら、手早く簡単な要約を作ります。厳密な要約は必要ありません。

パラグラフの要点をまとめることで1行程度の要約を作成し問題用紙の余白にメモします。

最後のパラグラフの要約まで完成したら文章全体で述べていることをおおまかに頭の中で要約します。

以上でパラグラフリーディングは終了です。

3.パラグラフリーディングの練習法

パラグラフリーディングを練習する上でどのような長文で練習すべきかを説明します。

まず、パラグラフリーディングには参考書があります。

英語長文読解の王道 パラグラフリーディングのストラテジー(河合出版)

こちらはパラグラフリーディングを身につけるには最も効率が良いですが、前提となる単語力、文法力、英文解釈の力が必要であることには注意してください。

もちろん参考書を使わず自分で身につけることも可能ですが、落とし穴があります。

全ての長文にパラグラフリーディングが使えるというわけではありません

パラグラフリーディングが使える長文の条件は以下の通りです。

・最低800語以上の長めの長文である

→パラグラフが少ない長文では効果が低い

・評論文である

→小説では使えない(随筆でも使えないことはないが避けるべき)

この2点を満たした長文でないと練習になりません。

また、パラグラフごとの内容がまとまっている長文が望ましく、このような条件のもと、もとから練習しやすい文章が選択されている参考書は効率は良いでしょう。

一方で、参考書を使わない場合の練習方法ですが、超長文(1000語以上)で練習するのが望ましいです。

超長文は長いだけあってパラグラフごとの内容が整理されているものが多く、パラグラフリーディングには最適です。

大学側も文章の長さと文章構造の複雑さを調整して入試問題を作成するため、超長文はわざと構造が整理されている文章を選ぶ傾向があります。

逆に800語程度の長文だと、文章が短い分パラグラフごとの内容が複雑であることがあります。

よって、超長文での練習が好ましいでしょう。

4.実践の上での注意点

パラグラフリーディングに慣れてくると読み飛ばす感覚になってくると思います。

しかし、これがパラグラフリーディングの落とし穴です。

あくまでパラグラフリーディングは要点が集中する狭い範囲を先に読んでテーマや結論、主張を把握する読解法です。

読み飛ばすのではなく、その限定された範囲を集中して読解するのが正しい方法であって、決して読み飛ばすような感覚で読んではいけません

5.内容一致問題が解きやすくなる!

普通の長文の問題なら解けるのに内容一致問題だけは苦手という人が多い傾向にあり、実際に内容一致問題の得点率は他の問題形式に比べて低いです。

内容一致問題が解けない原因は「文章の内容を忘れる」からです。

和訳するだけで読んだ気になってしまい、内容にまで頭が回らないので文章の内容を読んだ先から忘れていきます。

しかし、パラグラフリーディングは多くの受験生が苦戦する内容一致問題に対して非常に有効です

パラグラフリーディングではテーマと結論がわかった状態で読んでいくので内容に集中しながら読むので長文という迷路で迷子になりにくいです。

また各パラグラフの内容を要約しているので

「どこに、どんな内容が書かれているか」

を瞬時に振り返ることができます。

内容一致の該当箇所さえ見つければ内容一致問題は一気に解きやすくなります。

またコツとしては、以下に当てはまる文章を下線で目印をつけると良いです。

①本文のテーマや結論

②筆者の主張(主語がIやweでmustやshouldで強調している文章等)

③数字(パーセント等)

④その他、その本文内で重要だと思われる部分

これらのうち②と③は内容一致問題では頻出です。これらがでてきたら下線を引いておくと内容一致問題に取り組む際、とても解きやすくなります。

著者情報

究進塾 編集局

究進塾 編集局
東京・池袋にある究進塾の編集局です。受験指導のプロが大学受験に役立つ情報をお届けしています。 大学受験対策コースはこちらからご覧いただけます。
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