数学嫌いの受験生必見!誰でも数学ができるようになる最強の参考書
数学と聞いて皆さんはどんなイメージを思い浮かべますか?
・ 難しい
・ 安定しない
・ 発想力がないとできない
・ センスの科目
受験生を指導しているととにかく数学嫌いの子が多い!
けれども厳しい大学受験を無事突破するために数学の克服は絶対必要です。
間違ったイメージから来るニガテ意識を克服して今こそ数学強者を目指しましょう。
今回はレベル別、ステップ別に筆者が絶対におすすめする最高の参考書を紹介します。
ひとつひとつ参考書をクリアしていけば必ず克服できます。
頑張りましょう!
0.まずは「数学」を知ろう!
数学嫌いの人たち。
受験数学を誤解しています!
私もかつて誤解していた一人でした。
・数学をどんなにじっくりやっても模試になると出来ない
・応用は出来ない
・一見複雑そうな問題にどうやって手をつけていいか分からない
才能がないと諦めかけていた僕はある言葉に出会いました。
数学は理解じゃない、暗記だ。
これは当時お世話になっていた予備校講師の言葉ですが、
このことばで本当に世界がかわりました。
このときを境に勉強法を変え、数学の偏差値は急上昇。
おかげで本番もほとんどの大学の入試問題を完答し、まさに合格を確信しました。
これが分かるだけであなたのこれからの数学が必ず変わってきます。
・数学にセンスは要らない。
・才能も要らない。
地味な暗記こそが数学攻略の鍵を握っているのです。
どうしても納得できないひとはまずはこの本を読んでください。
■数学は暗記だ!和田秀樹
東京大学理科三類に合格して数々の受験本を出版してきた彼の言葉には重みがあります。
勉強の仕方を勉強するのも立派な勉強。
暇な時間をみつけてぜひ一読してみてください。
1.最初は教科書レベルから
暗記数学といっても最初にやるのは教科書レベルです。
どの大学を受験する人もまずはここから始めましょう。
暗記に入るまえの大事な段階です。コツコツ頑張りましょう。
到達目標:教科書レベルが完璧に理解出来る、友だちに説明できる
目安:1、2周
1-1.高校これでわかる数学
基本事項の説明とその例題が一緒になっていてとても使いやすい参考書です。
はじめてのひとにも分かりやすい丁寧な説明で教科書の説明だと理解しにくいという人、数学が本当に苦手だ、という人にもおすすめです。
学校の定期テストを想定した予想問題もついているのでそれを活用して理解度をチェックしましょう。学校の中間期末試験の対策として使うのにもおすすめの一冊です。
1-2.白チャート
定番問題集チャート式の基礎編、白チャートです。
問題数が多く、解説も丁寧で実はチャート式の中で一番評価されています。
一番の売りは解答解説の圧倒的な詳しさです。それでいて定番問題をカバーしているので、これ一冊で教科書レベルの導入はしっかり理解出来るでしょう。有無を言わさずおすすめです。
高校で配られる教科書と傍用問題集を使ってもいいですし、
苦手なひとには上に挙げたこれでわかる数学や白チャートがおすすめです。
授業の内容がしっかり理解できるという人は、教科書+傍用問題集
数学が本当に苦手だ、嫌いだという人は、これでわかる数学
苦手だけどコツコツやるのが苦じゃないという人は、白チャート
ざっくりですがこれをひとつの目安に自分にあった参考書を見つけてみてください。
この中からどれか1冊という訳ではなく教科書レベルが理解できれば何冊使ってもどんなものを使っても構いません。
定義や公式の導出など細かなところを理解できるまでとことんやりましょう。
最終目標は自分の言葉で人に説明できるまで理解すること。
簡単なことのようで実は難しいです。
教えることって自分で100%理解していないとできません。
実際に教えなくても理屈がすんなり理解できるように上に挙げた参考書を活用して、
まずは教科書レベルから確実にマスターしましょう。
2.網羅系問題集
到達目標:問題を見ればすぐに解法を思い出す、実際に解ける
目安:3周〜
2-1.青チャート
言わずと知れた超有名問題集。誰でも一回は聞いたことがあるはずです。
この問題集だけであらゆる志望校に対応できる万能問題集です。
やたらと分厚くて持ち運びには不便ですが、これさえやればまず数学の基礎は完成でしょう。時間に余裕があってコツコツ取り組めるひとにおすすめです。
2-2.一対一対応の演習
青チャートに次ぐ知名度の一対一対応。大学への数学の典型問題集です。
解法がなかなかスマートなので自分の解き方の目標としてどんどん真似していくとよいでしょう。
別解も適度にまとまっていて使いやすい印象です。
なんといってもチャート式よりはるかに薄い。分厚いのはやる気が…という方はこれです。どうしても大学への数学と聞くと難しいと敬遠されがちですが、こちらは本当におすすめです。時間がなくて効率重視でいきたい人、東大や京大レベルの問題も解けるようになりたい人におすすめです。
2-3.Focus Gold
知名度はやや低いですが、ややマニアックな青チャートといった位置づけでしょうか。
コラムも充実していて実は評判の高い隠れた良書です。青チャートや大学への数学はイマイチ合わないというひとはこれ。装丁がかっこいいのもポイントです。
青チャートはみんなが使っているから嫌だ、というミーハーな人にはおすすめです。
実はインターネットの掲示板や予備校講師の間でもファンの多い通好みな参考書なのでこの機会にぜひ一度書店で手にとって見てみてください。
暗記数学とはまさにこの作業のこと。
とにかく上の3冊の中ならどれを選んでもはずれはないでしょう。
自分にあったものを1冊選び、単語帳を覚えるように解法を暗記してください。
(1冊選んだらそれをしっかりやりきってください!)
ここでの注意点は、分からないときはすぐ答えを見ること!
時間をかけてじっくり解いていたらとてもじゃないけど終わりません。
大切なのは解答の道筋をきちんと理解してすぐに引き出せるようになること。
一周するごとにすぐ出来る問題、時間がかかってようやく出来た問題、出来なかった問題にチェックをつけて復習の目印にしましょう。
ここでの地道な作業が必ず合格に直結します。
別解までしっかりマスターしましょう。
3.標準問題集
到達目標:初見で4割解ける、全問解答解説を読んで理解できる
目安:2周程度
3-1.やさしい理系数学
理系の定番、やさしい理系数学。
やさしいといっても全く易しくないので要注意。
別解も解答解説も詳しく、ここまでやってきたひとなら誰でもスムーズに取りかかれるはずです。解答が別冊になっているため使いやすくおすすめです。
3-2.新数学スタンダード演習
大学への数学の標準問題集。問題のレベルが表示されているので自分の習熟度チェックも出来ます。よくもわるくも大学への数学らしい構成。一対一対応で慣れているひとにはおすすめです。
3-3.文系数学良問のプラチカ
文系のひとはこちらもおすすめです。理系のプラチカに比べて難易度はやや高め。
解答解説もわかりやすく東大京大、早慶の文系学部を受験するひとにたいへんおすすめです。
これらから1冊選んでやってみましょう。
しっかりこのレベルを定着させたいというひとはもう1冊選んでやってみても良いでしょう。
4.難問題集
ここまで来たらお手の物です。
入試問題で合格点を切ることはほとんどないはずです。
それでも
確実に安定させたい
数学で他の受験生を大きくリードしたい
そんな受験生はこのレベルまで押さえておきましょう。
筆者の経験からもこの作業で数学は驚くほど安定します。
ひたすら難問題を解きまくりましょう。
到達目標:初見で3割程度解ける、8割は解答を読んで理解できる
目安:1、2周
4-1.新数学演習
大学への数学の最高峰、新数学演習です。最高ランクDの問題がこれでもかというくらい集められた問題集で、まさに難問題集。諦めないでやっていればきっといいことがあるはず。頑張りましょう。東大理科三類や京大医学部の合格者で受験時代にやっていたというひとが多い問題集です。これらの大学の受験を考えているひとはこの問題集を選ぶとよいでしょう。
4-2.ハイレベル理系数学
先ほど登場したやさしい理系数学のむずかしいバージョン。
ここにきてようやく「やさしい」数学の名前の意味が理解できるはず。
そうはいっても他の2つよりもやや易しめなので、東大京大(医学部以外)を受けるひとは必ず押さえておきたいレベルです。
とりあえずやっておいて損はありません。
4-3.最高峰の数学にチャレンジ
まさに最高峰の数学といった超がつくほど難問ばかり。まさに考えるたのしみを与えてくれる71題です。いい意味での奇問が多い印象です。他の2冊よりもダントツ難しいです。心して取りかかりましょう。東大理科三類合格者でもやっている人の少ない、マニアックな1冊です。
4-4.過去問をひたすら解く
http://server-test.net/math/tokyo/
こちらのサイトでは難関大の過去問、解答解説をなんと無料でアップしてくれています。
ありがたく使わせていただきましょう。
とにかく解きまくりたいひとにおすすめです。いくらやってもキリがない程アップされているので過去問に困ることはありません。最近の過去問は本番直前にやるとして、昔のものからどんどん解いていきましょう。これで数学力が飛躍すること間違いなしです!
とにかくこの作業では難問を解きまくることがポイントです。
1題1題マスターしていく、というよりもとりあえず数をこなしていくイメージで解きすすめていってください。気づいたときには敵なしの数学力がついているはずです。
5.センター試験問題集
到達目標:センター試験の出題に慣れる、目標点を得点できる
目安:5年分〜
センター試験の数学の特有のクセがあるのでこちらも対策が必要です。
とはいっても数学の基礎がしっかり固まってきてからでないと意味がないので、10月くらいから始めるとよいでしょう。遅くても12月からはセンター演習にあてて、センター試験の出題傾向にしっかり慣れた状態で本番に挑みましょう。
5-1.2016・駿台 大学入試センター試験 実戦問題集
センター試験対策は過去問をひたすら解くというイメージを持っているひとが多いですが、難易度の高い予備校主催のマーク模試の問題集が非常に効果的です。新課程の問題が少ないのがネックですが、質の高い駿台の問題はぜひともやっておきたいところです。
5-2.マーク式総合問題集数学1・A 2016 (河合塾シリーズ)
こちらは河合塾のマーク模試問題集。課程の改正のためかセンター試験の本試験、追試験の問題も収録されている優れもの。解説も駿台のものより若干詳しい印象です。不安なひとはセンター試験の本試験、追試験の過去問集も合わせて対策しましょう。
上の2冊ともやっておくと安心でしょう。
まだ不安なひとはセンター試験の過去問集をさらに数年分解くとよいでしょう。
必ず時間を意識して解きましょう。
多くの年数をだらだら解いても全く意味はありません。自分が出来ない単元は必ず教科書レベル、網羅系問題集レベルに戻って苦手を克服しましょう。ひとつずつ弱点を潰していけば本番でもきっとリラックスして取り組めるはずです。
6.分野別問題集
到達目標:苦手な単元をなくす、単元をマスターする
目安:1、2周
網羅系問題集を覚えて、標準問題集までやった頃には自分の苦手な単元、苦手な分野がある程度見えてくるはずです。苦手分野こそ伸びしろのチャンスです。分野別の参考書を活用して自分の苦手を得意に変えて他の受験生に大きく差をつけましょう。
6-1.ハッと目覚める確率
数学界のカリスマ的存在である安田亨氏の著書、ハッと目覚める確率。
問題集というより参考書としても是非一度は手に取って欲しい確率の名著です。
確率がどうして難しいか、どうして出来ないか、そんなだれもが思う疑問から小手先のテクニックにとらわれない確率の「本質」をどんどん掘り下げて、読者がハッと目覚めるまでしつこく解説してくれる本気の1冊です。分量は多いですが、確率をしっかり得点したい
克服したい受験生におすすめです。
6-2.マスター・オブ・整数/場合の数
大学への数学の分野別参考書、マスターシリーズ。整数や場合の数など受験生が躓きやすい分野に照準を絞り、文字通りマスターするための参考書です。東大京大阪大など整数問題や場合の数の出題の多い大学の受験生はやっておくと大変力強いでしょう。問題の質、解答解説の質ともに最高レベルの参考書ですが、ややマニアックすぎる知識も多いため網羅系問題集、標準問題集をやって余力があるひと向け。
6-3.微積分基礎の極意
同じく大学への数学の1シリーズ、微積分基礎の極意です。こちらもやさしい理系数学同様「基礎」と呼ぶにはやや無理のある問題も見受けられますが、まさに極意と呼ぶにふさわしいテクニックや数学の背景知識にいたるまで徹底的に解説している良書です。理系大学の受験生はぜひとも一読したい参考書です。これをやればとにかく微積分の分野は間違いなしです!
7.まとめ
数学は自分のレベル、志望校に選んだ参考書をきちんと選んで正しいステップを踏んで勉強していけば必ず伸びる科目です。最初にも書いた通り数学に才能は要りません。1つ1つ地道なステップをクリアしていくだけです。変に気張らずに着実に勉強していきましょう!