センター英語直前対策 | あと少し点を伸ばすための勉強法
いよいよセンター試験も間近になりました。対策は万全でしょうか。
「あと少し点が欲しい。だけど、どこを勉強すればよいのか分からない。」
この記事はこのように考えている方に、センター英語の直前対策法を紹介します。ラストスパートの参考にしてください!
目次
1.新しいことは極力やらない
この時期は、今まで学んだところをしっかりと定着させることに専念しましょう。今から新しいことを覚えようとせず、今ある知識だけでセンター試験に挑むということです。
「え?でもまだ覚えなければならないこともあるのに・・・・」
という方もいると思いますが、今から覚えた浅い知識ではセンター試験ではとても太刀打ちできません。
国語の漢文などのように、直前まで対策を後回しにしていたわけではないのであれば、新しいことには極力手を出さない方が良いでしょう。
本来、この時期になるとセンター試験の対策は万全となっていなければなりません。センター試験の範囲は高校1~2学年程度ですから当然ですね。しかし、そうは言っても教科書の隅から隅まで覚えていると完全に言い切れる人は非常に少ないと思います。
それこそ「教科書にある」という要件を満たせば細かいところまで訊いてくるセンター試験は、9割はいくものの、そこから満点をとるのは至難の業です。
もちろん満点を取れるのであればそれに越したことはないのですが、「即答できない問題は捨てろ」が定石のセンター試験では、最初から満点を狙いに行くものではないのです。
それでは、この「今まで学んだところをしっかりと定着させる」とは具体的に何をすればよいのでしょうか。
それは
「模試の解答解説を何度も復習する」です。
今までの模試をしっかりと保管しているでしょうか。模試にはあなたがまだ定着していない知識がしっかりと記録されております。ケアレスミスも含め、間違った問題の解説を何度も読み返しましょう。
一度学んだ箇所やケアレスミスをした箇所は「もう知っているよ」となってしまい、勉強が疎かになってしまいます。
そしてまだ学んでないところを勉強しようと、新しい参考書に手を出してしまいます。しかし、これこそ点数が伸びない最大の原因です。
センター試験は生半可な知識で挑むと間違うように作られています。逆に当てずっぽうで選んだ方がトラップに引っかかることもなく、かえって正解できるとも言えます。
一見無駄な勉強のように思えますが、点数に結び付かない生半可な知識を新しく身に付けるより、はるかに効果的です。
そもそも、あなたが新しく身に付けた知識が本番に出る可能性は、それが頻出分野ではない限り極めて低いです。それでは次に、模試の復習方法についてお話します。
2.模試の復習は完璧に
本番直前は試験に出る箇所だけを重点的に勉強したいものです。その際、役に立つのが模試です。
模試は本番に出る可能性が高い問題を確認できるだけでなく、自分がまだ定着していなかった知識はどこなのかも教えてくれる非常に有用な受験勉強ツールです。
この受験勉強ツールを使ってどのように勉強していくかを以下でお伝えします。
「分かる問題」と「解ける問題」を見極める
分かっているだけでは問題を解くには不十分だというのは、今までの経験を通して気付いていることだと思います。
しかし、「分かる知識」の中でどれが「解ける知識」に至っていないかを知るのはかなり困難です。模試はそれをすぐに知ることができます。
「分かっていたのに間違えた」という問題ほど注意してみて下さい。
おそらくそういう問題ほど復習を疎かにしてしまい、本番でも同じミスをする可能性が高いです。それがたとえケアレスミスであっても、知識が定着していなかったから起こったミスだと捉えましょう。
チェックした項目をノートにまとめて、本番直前まで復習する
模試の解答解説を眺めながら、「ああ、そういえばこんな問題で、こういう風に間違えたな」といった感じに復習するのでは不十分です。
本番直前まで確認する箇所をノートにコンパクトにまとめ、何度も見直しましょう。知識を定着させるには反復が重要になります。
3.長文を練習する
センター直前では、単語・文法のような手軽に勉強できるものに目が行きがちですが、実は長文問題の方が点数を伸ばせます。
単純に点数面でも、文法は1問2点に対し、長文は1問4~6点とかなり違います。また、文法では勉強した箇所が本番で出る可能性は低く、出たとしても2点です。
そして、その箇所はその問題だけで完結してしまい、それ以上の点に結び付きません。よって長文問題の練習をした方が点数に結び付きやすいです。
「長文問題は、覚えればいいだけの単語・文法と違って点数に結び付きにくい」
これは誤解です。
もしかすると、長文問題を我流で解いていませんか?しっかりとした解法を分かっていなければ当然点数には結び付きません。
しかし、解法を知りさえすれば、単語・文法を覚えるより長文の方が点に結び付きやすくなります。
もちろん大問2の対策も必須ですが、この箇所は1項で述べたように、模試で間違えた箇所やうろ覚えで不安な箇所だけで充分です。一度覚えた箇所ですのでそこまで時間はかからないと思います。
長文問題の練習方法に関しては以下の三つになります。
- 問題を先に読む
- スラッシュリーディングで前から意味を取っていく
- パラグラフリーディング
おそらく、「またそれか」と思う方もいると思いますが、「またそれか」と思うのは、それほど重要だからです。
様々な参考書や予備校の先生が独自の受験理論を唱えている中、この三点だけは皆一致しています。
1~2回やって点数が伸びなかったから、結局我流に戻したという方は今一度この方法で徹底的に長文読解の練習を行ってください。まだ間に合います。
問題を先に読む
これは言うまでもなく時間短縮の為です。問題を先に読むことで、長文全体がどういう話をしているのかを予測し、同時にどの箇所を重点的に読むのかを確認しておきましょう。
センター英語で時間が足りなくなる人は英語の長文を全て完璧に読もうとしている人です。
長文全体の大まかな内容を把握し、無駄な箇所は読み飛ばすことができれば、解答時間が格段に減らせます。もちろん1~2回練習してもうまくいきません。最初のうちは重点的に読む箇所を取り違えてしまうでしょう。
しかし、大問1つあたり制限時間を10~15分と考えると1時間に3回以上は練習できますので、今からでもかなり練習できます。回数を重ねることで要領が掴めてきますので、諦めずに練習してください。
スラッシュリーディング
センター英語は前から意味をとって読む力は必須事項です。
この時期になると、スラッシュリーディングから卒業して、スラッシュを打たずに前から意味をとれるようになっていなければなりません。
まだ返り読みをしている人は厳しいですが、現実を深刻にとらえた方が良いでしょう。
しかし、今から新しい参考書を買うのも得策ではありません。スラッシュの打ち方は簡単ですので、このルールだけは最低限覚えておきましょう。他にも知りたい方はgoogleなどで調べるとたくさん出てきます。
2.接続詞や分詞、不定詞などの副詞句はスラッシュで区切る
3.関係詞は全て非限定用法で訳す
I sent her who has been my good friend since I was three years old a scarf as her birthday gift, which is made in China.
例に示す為、敢えて複雑で読みにくい文にしており、実際このような英語は出ることはないですが、これもこのルールさえ分かれば簡単に読めます。
I sent her/who has been my good friend/since I was three years old
私は彼女に送った/彼女はずっと私の親友だ/3才から/
a scarf/as her birthday gift, /which is made in China.
スカーフを/誕生日プレゼントとして/それは中国製だ。
これを読んでも尚分かりにくいと思う方はあまりいないでしょう。
もちろん、きちんと日本語の語順に並べ変えないと気持ち悪いというのは分かりますが、この読み方に慣れてしまいましょう。単語・文法をしっかりと身に付けていればそこまで難しくないはずです。
パラグラフリーディング
説明文の読解には必須のスキルです。
説明文の問題には大意を掴むことが物語文以上に求められます。逆にすべての文を完璧に読んでいると、英語を読むことに手一杯で、大意が掴みにくくなります。
パラグラフリーディングができなければ、説明文の読解問題に大量に時間を割いてしまう上に得点率も悪くなります。
パラグラフリーディングに関する情報はインターネットでたくさん見つけられますが、ここではこれだけを最低限覚えてください。
★トピックセンテンスを見つけたら、その段落は流し読み
英文は1つの段落に1つのトピックセンテンスがあり、それ以外の文はそのセンテンスの肉付けです。「これはトピックセンテンスの具体例か。これはトピックセンテンスの根拠か。」といった感じにどんどん流し読みしていきましょう。
トピックセンテンスはほとんどの場合、各段落の最初に書かれております。書店に置いてある多くの参考書でもそのように語られています。
しかし、実際の文はそこまでテンプレ通り書いてくれないことが多いです。導入や具体例などが先に来るなど、トピックセンテンスが段落の中盤や最後に来る場合もあります。
参考書などでは、そのあたりについても詳しく書かれていますが、とりあえずここでは「トピックセンテンス(重要そうな箇所)を見つけたらその後は流し読み」というスタンスでいき、「最初のセンテンスがトピックセンテンスのはずだ」という固定観念を捨て、柔軟に対応していきましょう。
4. 時間短縮の裏ワザ
4項ではあくまでプラスアルファ的なものです。英語の点数が毎回8割後半の人が本番で9割を超える程度のものです。非常に有用な手段ですが、以下に述べるテクニックに頼り過ぎないようにしましょう。
マークは完璧に塗らなくてよい
マークを丁寧に塗っている人は損をしております。
枠からはみ出さず、真っ黒で、塗り残しが一切ないマークを塗るのに何秒かかっているでしょうか。実際のところ、マークは少しはみ出ていたり、わずかに塗り残しがあったりしていてもコンピューターはしっかりと読み取ってくれます。
しかし、どの程度雑でも大丈夫かというラインが不明瞭であるため、注意書きには完璧に塗るように書かれているのです。その線引きは今までの模試で検証すべきなのですが、それができないのであれば、センター英語の点数が高い友人などにマークの塗り方を聞いてみるとよいでしょう。
センター試験赤本の裏についているマークシートで実際に塗らせてみましょう。おそらく、毎回丁寧に塗っている人にとっては「え?こんなのでもいいの?」と驚くことでしょう。
マークの輪郭をなぞって、その後中心に向かってぐるぐる塗るやり方ですと、おそらく1つマークするのに3秒以上かかっていると思います。
マークが速い人は上からギザギザに塗っていき1秒程度しかかからずマークをしております。
時計を見ない
試験中は極力時計を見ないようにしましょう。意外にもこれが時間短縮に繋がります。
時計を見る時間自体はそこまで時間ロスにはならないのですが、集中力が大幅に下がります。また、時計を見ることによってかえって焦りが生じ、普段なら解けていた問題も解けなくなってしまいます。
「大問毎に時計を見るは一回だけ」といった感じに時計を見る回数をできるだけ減らしましょう。
マークはまとめて塗る
1問解いたら1マークではかなり時間のロスになります。
マークは見開き1ページが終わった後にまとめてするようにしましょう。
しかし、解けなくて飛ばした問題は忘れずに空ける、もしくは適当にどこかを塗るというのを忘れないようにしましょう。マークずれというのは注意していないと案外高頻度で起こります。
正解が見つかったら間違いの選択肢を読まない
英語の長文問題では、しっかりと読めていれば、正解以外は明らかな間違いです。
正解の選択肢を見つけたら、間違いの選択肢は読まずに先に進みましょう。逆に間違いの選択肢で迷いが生じてしまうと、時間のロスだけでなく点数のロスにも繋がります。消去法は答えに自信がないときだけにしましょう。
5. まとめ
これはどの生徒にも必ずあることですが、センター試験直前になると焦ってしまい、つい新しいものに手を出したくなってしまいます。
しかし、もう新しい知識を入れる時期は過ぎました。今は定着していない知識をしっかりと定着させる時期です。「もうこれは分かっているから」と言って今までスルーしてきた箇所をもう一度注意して勉強し直してください。
そのようなところほどしっかりと定着しておらず、本番で間違えてしまうものです。センター直前対策は今持っている知識をいかに点数に結び付けるかが鍵となります。