今からでも間に合う!センターリスニング勉強法

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リスニングは実は、英語の4つの力(リーディング、リスニング、スピーキング、ライティング)のなかで最も短期間で効率良く伸ばすことができると言われています。インプット式の勉強であるうえ、一人での学習が可能だからです。

センターリスニングも例外ではありません。焦らずこつこつ対策していきましょう。

1 大まかな対策のイメージ

センター試験のリスニング対策は「センター試験」という面と、「リスニング」という面の両方から攻略していくことが効率の良い勉強法です。

またリスニングは学校の英語の授業ですでにやっている人がほとんどなので、一から積み上げるというよりは、現時点で足りない部分を分析して補うことによって実力を伸ばすという方法をここでは取りたいと思います。

この記事で紹介されている勉強法を必要に応じて取り入れ、実力アップにつなげてください。

以下で詳しく説明していきます。

1.1 「リスニング力」から攻める

センター試験のリスニング問題で問われているのは言うまでもなく英語のリスニング力です。個々人がもともと持っているリスニング力によって点数の9割は決まります。センターに合わせた勉強も大切ですが、この点は忘れないでおきましょう。

したがって英語のリスニング力を伸ばすことは対策の大前提とも言えます。

1.2 「センター対策としてのリスニング」から攻める

後に詳しく説明しますが、センター試験のリスニングは他の科目と同様、センター試験なりの独特の傾向や形式があります。リスニング力そのものはあるのに、センターの形式に慣れていないばかりに実力通りの点を取れないのは避けたいところです。また裏を返せば、センターの形式に慣れておくことで高得点を叩き出すことも可能です。

したがってセンターの問題に特化した対策も有効なアプローチです。

2 リスニング力の伸ばし方

ここからは具体的な点数を上げる方法の解説に移っていきます。まずは1.1 「リスニング力」から攻めるに対応した勉強法です。

2.1 なぜ英語が聞き取れないのか

まずリスニングが伸び悩んでいるとき、なぜ英語が聞き取れないのか考えてみましょう。大きく分けて次の二つがあると思います。

・音として英語が聞き取れない場合

(一語一語何の単語が読み上げられているのは分からない状態)

・音は聞き取れるが、意味が取れない場合

(何の単語が読まれているかは分かるが、全体として文意が取れない状態)

それぞれに合わせた対策が必要です。

2.2 音として英語が聞き取れない場合

英語の音が聞き取れないときはさらに大きく分けて二つの場合があると考えられます。それぞれ因が異なるので、どちらに当てはまるか考えて個別に対処していきましょう。

①単語が聞き取れない

②単語がつながって発音されているのが聞き取れない

①単語が聞き取れない

①は語彙が少ない、あるいは「発音まで含めて知っている」語彙が少ないために起こります。知らない単語は聞き取れないし、綴りを見れば分かる単語でも発音を知らなければ聞き取れません。この場合は語彙を増やすため単語の勉強をしましょう

単語の勉強にはやはり単語帳が最適です。センターに必要な語彙は熟語も含めだいたい3000〜4000語だと言われています。二次試験でより多くの語彙が必要とされる場合でも、まずはこのレベルの単語帳をやることをおすすめします。

ハイレベルの単語帳は量が多く、頻出度の高い単語と低い単語が混ざっているので、短期間で単語力を身につけるには効率が悪いからです。

リスニングで音が聞き取れることになるのが目標なので、勉強の際には一度は必ず正しい音で音読しましょう。慣れてきたら頭の中で読み上げるだけでも勉強になります。

②単語がつながって発音されているのが聞き取れない

②はネイティブの読み方・話し方に慣れていないことが原因です。ネイティブ寄りになればなるほど、単語と単語はつなげて発音され、会話のスピードは早くなります。これを聞き取れるようにするには、ディクテーションをして耳を慣らしていくのがおすすめです。

センター対策なので、ディクテーションに使う教材はセンターの過去問が最適かと思います。センターの過去問には問題のCDと、それらを書き起こした問題文のスクリプトが必ずついているので、それらを使います。

CDを聞きながら、読み上げられる会話や講義を1つずつ書き起こして、スクリプトで確認します。途中聞き取れないところがあれば、巻き戻して何度も聞きましょう。分かるまでスクリプトは見ないのが理想ですが、時間を有効に使うためにも、最低で5回は聞き直してそれでも分からなかったら答え合わせをする、などと決めて取り組むのがいいと思います。

2.3 音は聞き取れるのに意味が取れない場合

この場合、英語のスピードに脳の処理が追いついていません。私達は英語を聞き取るとき、「英語を聞く→日本語に一語一語訳す→それらをつなげて文章として理解し記憶する」というプロセスで内容を理解しています。「英語を英語として理解する」「リスニング脳」「英語耳を鍛える」というのはつまり、この一連の作業を素早く行えることを言っています。

したがってリスニング問題ができるようになるためには、この作業をなるべく早くできるように自分の頭を訓練する必要があります。

訓練方法はとにかく英語を聞くことです。おすすめは、5〜10分くらいの、少し簡単な英文を集中して毎日聞く方法です。センター試験に必要な集中力とリスニング力が効率良く身につきます。

教材は、センターの過去問の他、ポッドキャスト(インターネットで無料配信されているラジオのようなもの)が内容もバラエティに富んでいて飽きないのでおすすめです。

その中でもセンターリスニングの勉強に適しているポッドキャストを紹介しておきます。

[VOA(Voice of America) Learning English] 

アメリカや国際関係のニュースを題材にしており、講義問題の対策に使えます。

[ESL(English as a Second Language)] 

こちらは会話が中心で、会話問題の対策に有効です。1つが約30分程度なので、10分ごとに区切って聞くなどするといいと思います。

またリスニング力は集中して英語を聞いた時間にのみ、比例して伸びていきます。聞き流すだけでは力は身につきません。さらに継続が大切です。1日に5分でもいいので、集中して聞き取りトレーニングをする習慣をつけましょう。

3 センターリスニングに特化した対策法

以下では、1.2 「センター対策としてのリスニング」から攻めるに対応した勉強法を解説します。

3.1 センター模試で形式に慣れる

センターリスニング最大の特徴は、試験に使われる小型のスピーカーです。受験生は各々に配られたスピーカーにイヤホンをつなぎ問題を聞きます。この試験方法により、座る位置によって聞こえ方に差が生じず、音量も好きなように調節できるので、問題は明瞭に聞こえます。

ただこの方法には以下のようなデメリットもあります。

◆受験生全員で一斉に行う準備の工程(電源を入れたりイヤホンを差したりなど)で意外と集中力を消耗する

◆イヤホンの性能がいまいちで、隣の人の問題の音が微妙に聞こえてきたりする

◆(ものすごくまれだが)スピーカーが作動しないことがある

これらのデメリットは受験生にはどうしようもないので、模試などでとりあえず慣れておくことがとても大切です。どのような流れでこのスピーカーを用いた試験が行われるのかを知っておくだけでも、本番の落ち着きに大きくプラスになります。

ほとんどの大手予備校のセンター模試では、この小型スピーカーを使う方法と、教室放送と選べるようになっているので、ぜひ小型スピーカーで受験をしてみましょう。

3.2 過去問で各設問を攻略する

センターの問題形式に慣れるには、過去問を解くことが一番です。センターの過去問3年分は音声・問題文スクリプトも含め、センター試験の公式HPからダウンロードすることができます。ただ形式に慣れるという面では最低5年分は解いておきたいので、3年前より遡って問題を解くときは、市販の過去問集を利用しましょう。

また過去問を解く時期ですが、英語のリスニングに限って言えば1ヶ月前からでも十分間に合うと思います。ただ12月頃には他の科目や二次試験の勉強も立て込んでくるので、余裕をもってできれば夏頃から少しずつやっておくのがベストです。

以下に各設問の特徴とそれに合わせた攻略ポイントを列挙しておきます。これらのポイントに注意して過去問を解いてみてください。

また過去問を解いた後は、聞き取れなかった部分をディクテーションするなどしてしっかり復習しましょう。

◆第一問

第一問は簡単な会話を聞いて、そこから情報を読み取る問題です。ここでとてもよく問われる情報は「数字」と「時間」と「場所」です。

・「数字」…電話番号や、生徒の数など。特に気をつけたいのは、定番ですが「10+n」と「10n」の聞き分けです。例えば「15」と「50」はそれぞれ「フィフティーン」と「フィフティ」で、語尾を伸ばすか伸ばさないかを注意して聞き取る必要があります。

・「時間」…ストレートに「何時何分」と表す方法ももちろんですが、「〜時から…分前/後」のような表現やhalf/quarterを用いた表現もマスターしておきましょう。

・「場所」…場所を表す前置詞はたくさんありますが、日本人には感覚がつかみづらいものも多いです。イラストなどで感覚的に理解するのがおすすめです。googleで「場所 英語 前置詞」などと画像検索すると簡単に調べられます。

◆ 第二問

第二問は簡単な会話を聞いて、その先の台詞を推測する問題です。この問題では細かい情報より、大雑把な会話の流れを理解することが重要になります。登場人物の置かれている状況に関する部分をしっかり聞き取りましょう。

◆第三問、第四問

第三問、第四問は会話形式だったり、講義形式だったりしますが、基本的には少し長めの英文を聞いて、設問に答える問題です。

これらの問題では、設問文はすべて問題冊子に印刷されています。問題が始まる前までに、すべての設問に目を通しておくことが最大のポイントです。何が聞かれるのかをあらかじめ見ておいて、それに合わせて情報を聞き取っていけば、問題が解きやすくなります。

過去問で練習してみてください。

4さいごに

リスニングはおそらくセンター試験のなかで最も対策のしやすい科目の1つです。またやった分だけ実力は伸びます。毎日すこしずつでも、こつこつ勉強すれば必ず結果はついてきます。

がんばってください。

著者情報

究進塾 編集局

究進塾 編集局
東京・池袋にある究進塾の編集局です。受験指導のプロが大学受験に役立つ情報をお届けしています。 大学受験対策コースはこちらからご覧いただけます。
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