早稲田大学社会科学部の英語対策について

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早稲田社学は近年10倍以上の倍率を出す非常に人気の高い学部です。

英語、国語、選択科目(日本史、世界史、数学、政治経済)の3科目受験ですが、国語は早稲田の中でもかなり易しいので差がつきにくく、多くの人が選択する日本史や世界史は難易度が非常に高いため、これもまた差がつきにくく、標準難易度である数学や政治経済はマイナー科目であるため一部の人しか影響がありません。

よって英語で差がつきやすい学部と言われています。事実上英語の得点が合否を左右することを留意しなければなりません

今回は早稲田大学の中でも倍率の高い、社会科学部の英語を対策法を紹介していきます。

1.大問1(正誤問題)の対策

早稲田社学の英語といえばなんといっても正誤問題でしょう。

実は文法問題の難関は正誤問題と言われていて、なかでも選択肢に「NO ERROR」つまり「間違いなし」が含まれる形式は最難関形式と言えます。

早稲田社学は毎年この「NO ERROR」を含む形式で出題しています。

早稲田社学は東大や一橋、旧帝大の併願としても使われることも多く、3日後に国公立2次試験を控えていることも考えると実は正誤問題の対策をする人はさほど多くなく、私立単願の人が多いでしょう。

もし対策するなら11月や12月など過去問に入る前もしくはセンター後の直前期を推奨します。

ではどういった対策が必要なのでしょうか。

実はこの正誤問題は問題をやっているうちに「間違っている箇所」のパターンがわかるようになります

例えば

「時制が違う」

「不可算名詞なのに複数系のsがある」

「受動態にすべきところなのに能動態になっている」等

このパターンをしっかり学んで応用できれば早稲田社学といえど4〜5割は安定的に取れるようになります。では対策の方法を紹介します。

スーパー講義英文法・語法正誤問題(河合塾シリーズ)

この参考書は早慶上智の正誤問題を多く扱い、解答も丁寧な解説です。

1冊仕上げれば正誤問題のパターンを身につけることが可能で、正誤問題の対策としては必須の参考書と言えます。

この参考書でパターンを学習した後は過去問演習をしましょう。

6割が安定的に取れていれば十分です。社学の正誤問題は難問も多々あり、突き詰めていけばキリがないので6割取れれば十分合格圏内です。

また、同じく「NO ERROR」形式を出題する早稲田の人間科学部や「NO ERROR」形式ではないですが難問を揃える上智大学の正誤問題も演習として使うといいでしょう。

2.大問2(空所補充)の対策

早稲田社学の英語は大問1の正誤問題以降に関してオーソドックスな長文形式の問題が並びます。

大問2の空所補充の問題もよく見られる形式の問題で、長文内の空所補充です。

空所補充問題は大きく分けて2種類あります。

・単文内空所補充(一つの文の中の空所を埋める)

→知識問題

・文章内空所補充(文章の流れの中の空所を埋める)

→知識問題

→読解問題(前後の文脈が大事!

長文の空所補充問題は文章内空所補充が複数連なった形をしているというだけの問題で文法・語法等の知識問題か読解問題であることには変わりはありません。

よって、普段の単語帳や熟語帳による知識のインプットと長文演習によるアウトプットで十分得点が可能です。長文読解については次の大問で説明します。

3.大問3〜5(長文読解)の対策

早稲田社学英語の正念場はここです。800〜1000語の読解問題を3連続で解かなければなりません。

早稲田社学はここをしっかり得点できるかどうかが合否の分かれ目です

ここで大事なポイントは

・連続長文をすばやく解く集中力と体力が必要!

内容一致問題を解ける実力があること

の2点です。英語で失敗するほとんどの受験生はこの2点が欠けていて第4問あたりで失速します。

この2点を克服しない限り本番での得点は厳しいでしょう。

では、まず3連続長文をすばやく解く集中力と体力をつける方法についてです。

長文を読んでいる中で集中力と体力が途切れる原因は

・単語・文法力不足

・長文読解の演習不足

・構文が把握できない

・和訳するだけで読んだ気になっている

の3点が主な原因でしょう。

まず、単語・文法力不足ですが、単純に単語帳や熟語帳を終わらせていないことや1周して覚えた気になって復習を怠り、忘れていることが原因です。

いかなる人も単語帳や熟語帳は複数回復習するものであり、全受験生これを怠ってはいけません。

しっかりと単語帳や熟語帳は復習を重ねてインプットしましょう。

次に長文読解の演習不足ですが、これは「長文を見ると嫌気が差す」などで長文に苦手意識を持つ人に起こりがちです。

原因は2つのうちいずれかで「単語・文法力不足」か「長文読解問題を避けてきた」です。

前者は先ほどの説明の通りですが、後者はしっかりと解けば解けるものの読むのに時間がかかりすぎて苦手になって避けているケース等で、克服には解説が丁寧な長文読解問題集をやりこむことが必要です。

こちらの参考書を参考にしてください。

大学入試英語長文ハイパートレーニングシリーズ(桐原書店)



英語長文レベル別問題集(東進ブックス)






どちらもSVOCまで解説がある解説重視の参考書です。時間を計らずじっくり解いて解説を読み長文読解に慣れていきましょう。

3つ目は構文が把握できないことですが、これは英文解釈を苦手としている人に起こります。英文解釈とは英文の構造を理解した上で和訳することです。これは英文解釈に特化した参考書を使うことで克服できます。

ポレポレ英文読解プロセス50(代々木ライブラリー)

基礎英文解釈の技術100(桐原書店)

この2冊が英文解釈の参考書の鉄板でどちらか1冊自分が向いていると思った方を選んでください。英文解釈に悩む多くの受験生が使う参考書です。

最後は和訳するだけで読んだ気になっていることですが、実はこれが内容一致問題の正答率を下げています

内容一致問題の解答で重要なのはどこにどのような内容の記述があったかを覚えていることです。

内容一致問題が苦手な人の理由はだいたい同じで「何を読んでるか途中でわからなくなるor忘れる」です。

これは和訳だけして内容を考えず先に進むことが原因ですが、内容をいちいち考えていては時間内に解けないという人も多いはず。克服するには2つの方法を用います。

・パラグラフリーディングを身につける
・パラグラフリーディングで超長文読解の演習をする

パラグラフの意味や構造を考えながら読んでいくので長文の内容が忘れにくく、どのパラグラフにどんな内容が書かれていたか記憶しやすくなります。

超長文は構造がはっきりしているのでパラグラフリーディングがやりやすく、超長文に慣れると普通の長文が重く感じなくなります。

よって、超長文はパラグラフリーディングの練習には最適です。ぜひやってみてください。

ポイント超長文はSFC(慶應義塾大学の総合政策学部と環境情報学部)の過去問を使うといいでしょう・パラグラフリーディングは文章のテーマやパラグラフの構造把握のためのツールです。短めの長文や随筆、小説には通用しません。あくまで長めの長文で、かつそれが評論文であるときに使うべきものです

早稲田社学の長文問題はパラグラフリーディングに適した文章の長さであり、内容一致問題があります。パラグラフリーディングが有効な問題なので使わない手はありません。

パラグラフリーディングの詳しい方法については以下の記事についてもご覧ください
パラグラフリーディングの方法をステップごとに詳しく解説

5.さいごに

早稲田社学の英語対策について解説しました。
英語を得点できれば有利になるのでぜひこれらの対策法を活用して過去問演習をこなしましょう。

著者情報

究進塾 編集局

究進塾 編集局
東京・池袋にある究進塾の編集局です。受験指導のプロが大学受験に役立つ情報をお届けしています。 大学受験対策コースはこちらからご覧いただけます。
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