三角比の勉強法について

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高校に入って最初に学習する数学Ⅰで学習する三角比。序盤に学習するので難易度もそこまで高くないのかな?と思ったりするかもしれませんが、覚えるべき公式が多く、なかなかの難敵です。
スルーできるのであればいいのですが、三角比が理解できていないと、数Ⅱで学習する三角関数や微分・積分などもできなくなってしまうという、いわば基礎の部分です。

数Ⅰの三角比の点数や成績を上げることはもちろん、数Ⅱ以降の基礎を固めるためにも、ぜひ今から三角比の勉強を始めていきましょう。

1.三角比の勉強で抑えるべきポイント

数Ⅰで学習する内容の4分の1程度を占める三角比の勉強をするとなると、大事なポイントがたくさんあるような気がしてしまいますよね。

しかし実際には、そんなことはありません。抑えるべきポイントはたった3個しかないのです。

1-1. 三角比の基本を知る

当然ですが、三角比がどんなもので、サイン・コサイン・タンジェントの意味がわかっていないと話になりません。

まずは三角比の基本の定義を知りましょう。

これを見て、サインとコサイン、そしてタンジェントを理解できるようにしておきましょう。

sinθ=c/a
cosθ=b/a
tanθ=b/a

この3つがそれぞれサインとコサイン、そしてタンジェントの定義になります。これは「定義」なので理屈があるものでもなく、そういうものなのだと覚えておきましょう。

1-2. 三角比の関係式を覚える

三角比の学習をしていると、必ず目にすることになるのが三角比の関係式です。学習していると証明が出てくるかもしれませんが、理屈や証明は理解しなくても構いません。きちんと関係式だけは暗記しておきましょう。

sin^2 θ+cos^2 θ=1
tanθ=sinθ/cosθ
1+tan^2 θ=1/cos^2 θ

この3つは三角比ではもちろん、他の分野でもよく出てくる重要事項なので、必ず頭に入れておきましょう。入試でも頻出です。

1-3. 正弦定理・余弦定理を使えるようにする

最後に紹介するのは、正弦定理と余弦定理です。数Ⅰの教科書などを見ていても、とても目立つようにまとめられているので、誰が見ても重要ということはわかると思います。

しかし正弦定理や余弦定理で必要なことは、「自由自在に変形してスムーズに使いこなせる力」なのです。

例えば、教科書に載っている余弦定理の公式は、以下のような感じでしょう。

a^2=b^2+c^2-2bccosA
b^2=c^2+a^2-2cacosB
c^2=a^2+b^2-2abcosC

これは全て同じ形をしているので、一つ覚えておけば十分です。それよりは、変形した形を頭に入れておくことの方が重要でしょう。

cosA=(b^2+c^2-a^2)/2bc

余弦定理はこの2つの両方をよく使う形になります。毎回上の式から下の式を導出していると時間がかかって仕方がないので、スラスラと使えるように練習をしておきましょう。

正弦定理の式に関しては変形した形を使うことはそんなにないので、教科書に載っている
a/sinA=b/sinB=c/sinC=2R を覚えておけば大丈夫です。

正直三角比の分野に関しては、正弦定理と余弦定理しか入試に出すところがないといっても過言ではないので、ここは気合を入れて取り組みましょう。

2. 三角比の勉強法

特に意識しておさえるべきポイントを理解したところで、具体的な勉強法を見ていきましょう。

これは三角比の勉強に限ったことではありませんが、基本の流れは

①教科書や参考書で公式や使い方をインプットする
②練習問題や問題集でアウトプットする

という手順になります。当然ながら、「正弦定理ってなに?」という人に、正弦定理を使う問題を出しても解けるわけがありません。まずは解くために必要な知識をインプットしてしまうことが重要なのです。

ですので、三角比の勉強の場合にも、まずは公式やその使い方を覚えてしまいましょう。その時、特に意識してインプットしなくてはならないのが、先ほど紹介した3つのポイントです。

また数学全般に言えることですが、数学という種目の特性上、覚えるべき公式はそんなに多くありません。英語の単語や熟語、日本史や世界史の覚えるべき出来事に比べたら圧倒的に少ないです。
だからこそ、公式を覚えるのに時間をかけている場合ではありません。公式を覚えた後に、公式を使えるように練習するというパートに時間をかけるべきなのです。

インプットするときは、基本は参考書ではなく教科書で大丈夫です。例題をしっかりと見て、そして実際に白紙に書き写すなどして、使い方もインプットしていきます。

ここまで完璧にできるようになれば、実際に学校で配布されている問題集を使って、自力で解けるかを確認していきます。最初は簡単な問題から始めていけば十分なので、無理なく実力をつけていきましょう。

3. まとめ

今回は、三角比の勉強法について紹介してきました。もちろん数Ⅰの成績を伸ばすためにも、そして数Ⅱで学習する三角関数や微分積分でつまづかないためにも、今のうちに基本を身につけておきましょう。

著者情報

究進塾 編集局

究進塾 編集局
東京・池袋にある究進塾の編集局です。受験指導のプロが大学受験に役立つ情報をお届けしています。 大学受験対策コースはこちらからご覧いただけます。
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