ルール違反にならないための調べ学習・レポート作成の注意事項と基本

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夏休みに入ると、小学校から高校まで、「調べ学習」や「レポート」、「エッセイ」など、自分で調べて報告するタイプの課題を出す学校が多いです。

しかし、レポートの書き方を知らないで提出してしまうと、そんなつもりはなかったのに剽窃や盗用といったルール違反を疑われてしまうこともしばしばです。
学校の授業なら寛容に済まされることもありますが、成績評価の対象となる課題の場合はちょっと厳しい評価をつけられてしまうことも。

不正を疑われてしまうと、減点は免れたとしても、自分のレポートのオリジナリティをうまく押し出せず、評価に繋がらないのが痛いところです。

ここでは、そんな失敗を避けるため、レポートのルールを学んでいきましょう。

レポートのルール

では、まずレポートを書く際にいちばん気をつけなければならないルールは何でしょうか。

それはもちろん、剽窃をしないことです。

この場合の剽窃とは、人の著作物(本・雑誌・新聞・ネット記事・動画等々)の内容を、あたかも自分が考えたかのようにマネすることです。直接コピー&ペーストしたり、書き写すのはもちろん、部分的なコピペ、それからアイディアの盗用など、さまざまなケースがあります。レポートを評価し慣れた先生なら、剽窃や盗用にはすぐに気がつきますし、インターネット記事などとの一致率を調べ、コピペや書き写しを発見するソフトが使われる場合もあります。

要するに、こういった不正はまずバレる、もしくは疑われる、と思っておいて間違いありません。

でも、不正とわかっていながら剽窃するひとは、それほど多くありません。むしろ問題なのは、「これって剽窃かな?」と疑われてしまうような、微妙な書き方をしてしまうケースです。

どこまでが他人のアイデアで、どこからが書き手のアイデアなのかが第三者にわからないような書き方をしてしまうと、せっかくの自分のアイデアも評価してもらえなくなってしまいます

では、そうならないためにどうすれば良いでしょう。答えは簡単、レポートの「体裁」を知って、それに従って執筆することです。

実はレポートには、引用文献の書き方や引用の仕方に、さまざまなルールがあります。これを知っておけば、減点・疑惑を回避することができるわけです。だから、「所詮は形式的なものだからな〜」とみくびらず、レポートはとにかく体裁を守ること。これが肝心なわけです。

引用と本文はしっかり分けよう

もっとも剽窃を疑われてしまうケースは、引用の仕方を間違えてしまう場合です。

ここまでは他人の記述、ここからは自分の考察、という線引きをはっきりさせるために、引用は引用だとわかる書き方を心がけましょう。

さて、引用には大きくふたつのやり方があります。短い引用の場合と、長い引用の場合です。

短い引用の例

宇野はこんにちの民主主義が「四つの危機」(宇野重規『民主主義とは何か』講談社現代新書、2020年、18頁)に直面しているという。

このように、鉤かっこ「」を使って引用部分を明示した上で、かっこ()のなかに引用文献の情報を書きます。

長い引用の例

宇野は次のように述べている。

今日における民主主義の危機を、四つのレベルで考えてみたいと思います。第一はポピュリズムの台頭、第二は独裁指導者の増 加、第三は第四次産業革命とも呼ばれる技術革新、そして第四はコロナ危機です。(宇野重規『民主主義とは何か』講談社現代新書、2020年、18頁)

これらの危機の影響は、わたしたちの身の回りでもすぐに見つけることができる。

このように、引用分が長い場合には、段落を独立させて引用します。引用文とわかるように、インデントして文字を下げます。そして引用の最後には、かっこのなかに出典を明記します。

学校のレポートでは長い引用をする機会は少ないかもしれませんが、もし必要な場合には上のような形式を守りましょう。(細かい形式にはいろいろと流派がありますが、不恰好でも必要な情報を明らかにしておけばあまり問題はないでしょう。)

参考文献表をつくろう

レポートが長い場合、参考文献が多い場合などには、レポートの末尾に参考文献表を付けます。

参考文献表の一例

◆参考文献表

宇野重規著『民主主義とは何か』講談社現代新書、2020年。ルソー著、小林善吉・井上幸治訳『人間不平等起源論・社会契約論』中公クラシックス、2005年。

文献表にも書き方が色々とありますが、著者(訳者)、著作名、出版社、刊行年が書いてあれば、順序や書式が違っていてもさほど問題ではありません(ただし、表のなかでは一貫した書式を守りましょう)。

参考文献表をつけると、一気にレポートが本格的に見えてきて格好がつきますね。それだけではなく、評価する側の人にとっても、レポートの内容が一眼でわかるので、あると嬉しいものです。

また、本文中で同じ著作を何度も引用する場合、文献表をつけておくメリットがあります。本文中の引用を、次のように省略して書けるのです。

◆引用の省略例

宇野はこんにちの民主主義が「四つの危機」(宇野重規、18頁)に直面しているという。

かっこの中が、上にあげた「短い引用の例」よりも縮小されているのがわかりますね。

文献表をつけている場合には、著者名さえわかればその他の情報は文献表から探し出せるので、本文中にいちいちかかなくてもよいのです。実際にレポートを書いているとき、毎回引用を書いていては面倒なので、一括して文献表を作ってしまった方が楽な場合も多いです。

ルールを守ってどんどん引用しよう!

さて、引用のルールの最低限は、上に記した通りです。細かい書き方などについては色々なやり方があるので、先生に逐一確認したり、ネット検索してみるのが良いでしょう。

いずれにしても大事なのは、「李下に冠を正さず」、不正を疑われないように気をつける心がけ、そして、参考文献の著者に対するリスペクトの心がけです。書式が間違っていても、不恰好でも、参考文献に対する誠実さが見えれば、評価が下がってしまうことはまずないでしょう。

引用のやり方を間違えると剽窃を疑われてしまう、と言いましたが、ルールさえ守っていれば、引用はいっぱいしてよいものです。

というより、高校までの学校のレポートなら、引用はたくさんしたほうが良いとさえ言えるかもしれません。引用をするということは、それだけ文献を読み、調べ、考えたことの証拠だからです。

ルールを守って引用をすることで、調べたことの成果を存分に発信していきましょう!

著者情報

究進塾 編集局
東京・池袋にある究進塾の編集局です。受験指導のプロが大学受験に役立つ情報をお届けしています。 大学受験対策コースはこちらからご覧いただけます。
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