IELTS講師直伝!Writing Task 1を確実に得点する方法

b4531233b250804f287b9a062c243f73_sIELTS目標スコア攻略を目指す方々にとって、自分で採点・評価しにくいライティング問題は学習の手応えも実感しにくく、対策に困っている方々も多いのではないでしょうか。今回はIELTSライティングセクション対策として、まずTask1の攻略法をお教えします。

確かにライティングは独学に限界のある分野ですが、英語力と目指すスコアによっては独学で目標スコア達成をしている人も多くいます。自分で頑張るという人も、講師の指導を受けて対策したいという人も、是非今回の記事を読んで参考にしてください。

1.IELTS Writing Task1について知る

1.1 ライティングセクションの概要

まずはライティングセクションの概要と注意点について、ご案内します。なお、IELTS試験にはジェネラルとアカデミックの2つのモジュールがあり、ライティング問題が異なります。この記事では、留学に必要なアカデミック・モジュールの対策について扱います。

IELTSのライティング・セクションは、Task1とTask2の2題で構成されます。以下にライティングセクションの概要を示します。

・60分間の手書きの筆記試験
・Task1(約20分)とTask2(約40分)の2題
・Task1は表やグラフなどを説明する文章(150語以上)を書く
・Task2はアカデミック・エッセイ(250語以上)
・ライティングセクションに対してバンドスコア1〜9(0.5刻み)が出される
配点はTask2が1の2倍の比率。1と2の平均値がライティングのバンドスコアとなる

1.2 出題内容と出題例

Task1では、様々な種類のグラフや表などのデータ、また図解などから情報を読み取り、それを文章にすることが求められます。以下にグラフの例を1つ提示します。

◆出題例:棒グラフの例
棒グラフの例

http://ieltsliz.com/ielts-sample-chart-for-writing-task-1/より抜粋)

自動車の利用目的について、それぞれ目的別に性別ごとに概算(%)を示したものです。こうしたグラフを読み込んで、英文で説明します(150語以上)。他にも、円グラフや折れ線グラフ、表や図解などがあります。また、1つのグラフだけでなく、関連する2つのグラフ・表のセットなどが出されることもあります。

◆どんな内容の文章が求められるのか

Task1の出題文は、示されたデータの概要説明の英文(1文)に続き、以下の文章が与えられます。

Summarise the information by selecting and reporting the main features, and make comparisons where relevant.

つまり、上記文章が「どんな英文を書くよう求められているのか」という指示内容になります。この指示文をもう少し噛み砕いて、指示されているポイントを明確にしてみましょう。

[1]情報・データを “summarise” すること
[2](必要に応じて) “make comparisons”すること

以上2点が指示のポイントです。従ってTask1では、下記2点を網羅した文章を、合計150語以上で書きます。

[1]グラフや表、図が示す主な特徴を述べること(=要約)
[2]それぞれの傾向について、比較しながら詳細を説明すること

上記[1]を文章の「イントロダクション」とし、[2]を「ボディー」とした2部構成で作文するのが一般的です。

◆Task1のレポートの一般的な構成

イントロダクション
(2センテンスで構成)
・どんな表/グラフ/図かという基本的な説明
→出題文で書かれている英文を少しアレンジして最初の1文とすればOK
・最も顕著な全体的な特徴は何か
→1センテンスでまとめる
ボディー
(2パラグラフで構成。各パラグラフ2〜3センテンス)
・イントロダクションの2センテンス目で書いた特徴に関して、2点ほど詳細を挙げて各々データの比較をしながら説明をする
→それぞれ、2〜3文の短いパラグラフで※図解など、基本的に比較ができない場合もあります。

※合計150語以上で書く

◆参考
Task1の回答欄(表面)は、だいたいA4一枚の2分の1くらいのスペースに罫線が引かれています。裏面にも同じように罫線が引かれてますが、Task1の場合は表面だけで足りるでしょう。150語以上書く必要があるので、どのくらいの文字サイズで何行書けば150語を満たせるのか、練習を重ねて感覚をつかんでおきましょう。IELTS試験官は、毎回語数を数えることはしませんが、見た目で足らないと判断した場合には数えます。150語に満たないと減点になります
以上がIELTSライティングセクションTask1の概要ですが、筆者は学生時代からグラフや表の情報を読み取ることが苦手で、日本語ですら説明ができませんでした。従ってTask1の出題は最初から苦手意識があったのですが…実際には、ある程度パターンを覚えて練習を繰り返すと、それほど時間をかけずに書けるようになるものです。次の項からは具体的な対策法についてご案内しますので、データ解読に苦手意識のある方も、以下を参考にして練習に取り組んでみてください。

2. Task1の対策法:全受験者に共通する情報

2.1 主な注意点

以下はTask1に限らず、IELTS試験全体に関して言えることですが、ライティングセクション攻略のためには特に重要な情報です。事前に把握して、普段から気をつけながら学習していきましょう。


・鉛筆の手書きで、シャープペンは不可
→パソコン入力にだけ慣れている人は、鉛筆書きの練習を!

アメリカ英語、イギリス英語の単語とスペリングの違いに注意
→アメリカ英語を使ったからといってそれだけで不利になることはありませんが、どちらかに統一せず混ぜて使うと減点の対象です。
※イギリスやオーストラリアに留学する人は、この機会にイギリス英語のほうを学んでおくことをお勧めします。

例:
apartment(米)/flat(英)
subway(米)/ underground(英)center(米)/ centre(英)
color(米)/ colour(英)
organization(米)/ organisation(英)

・短縮形、口語表現、カジュアルな表現は避ける
→It’s などの短縮形、OKや ”I guess…”など口語的またはカジュアルな表現がこれに当たります。当然、スラングの使用も避けます。

・自分で時間配分して2タスクに取り組む
→60分のうち、前半20分までをTask1に使い、Task2に十分な時間を残せるようにしましょう。ただし、60分の使い方はあくまで受験者に任されますので、先にTask2をやって、残りの時間でTask1に取り組むことも可能です。(注:配点はTask2が2倍の割合)
これらの点については、とにかく事前にたくさん練習しておくことが一番の対策です。特に鉛筆書きと時間配分については、たくさん練習問題を解く中で体で覚えていくことが大事です。

◆練習問題用テキスト
・「ケンブリッジ大学公式IELTS過去問集」(2016年7月時点の最新号は11)

・「IELTSブリティッシュ・カウンシル公認問題集」ブリティッシュ・カウンシル/旺文社(2015)

2.2 必ず使える必須表現とテクニック

上述のように、Task1ではsummariseとcomparisonsを軸とした、ある程度決まったスタイルの文章を書くことになります。従って、Task1の問題でほぼ毎回のように使える必須表現を覚え、それをアレンジして使いこなせるようになれば、書くスピードも正確さも確実に上がります

Ⅰ.「言い替え」テクニック
イントロダクション冒頭の一文で、問題文を書き替えて1センテンス作りますが、その際に使える言い替えのパターンを覚えましょう。

同意語(例): show←→indicate (他にdescribe, illustrateなど)

言い替え(例):from 2005 to 2010→for a/the period of five years (2005-2010)

受け身形(例):The picture illustrates xxx → xxx is illustrated by the picture

使い方の違う同意語(例):︎the following table describes…→The table below describes…

Ⅱ.要約(summarise)する際に使える表現

・文の冒頭に使って概要を示す表現(「概して、」や「全体的に、」などを意味するもの)
In general, …
Overall, …
On the whole, …

・データから読み取った傾向を説明する際の書き出し表現
A general trend is that …
It can be seen from the data that…
※「データから読み取れること/一般的な傾向は、」といった書き出しに続けてthat節で内容を説明します。

Ⅲ.比較(comparisons)する際の表現
・比較級と最上級
Xx is more —– ( —er) than xxx.
Xx is the most —— (—est) of all the categories.

・文の冒頭に使って比較を表す表現(「xxと比較して」、「それに対し/逆に」などを意味するもの)
Compared to xxx, …
In comparison, …
In contrast, …

・以前と比べて数量がどう変化したかを表す動詞
increase / decrease(増える/減る)
rise / drop(上昇する/下降する)
fluctuate / remain(急上昇する/(変化せず)留まる)
※対義語をセットで覚えると頭に入りやすいです。

以上、Task1で使える代表的な表現をご紹介しました。以上のⅠ〜Ⅲだけでも全て覚えて臨機応変にアレンジできれば、Task1の文章はそれなりに形になってくるはずです。
ただ、こうした表現は暗記するというよりも、実際に文章を書きながら身につけていく必要があります。自分で問題を解いてみた上で、模範解答を見ながら、使える表現を文脈の中で身につけていくことが理想です。問題集の模範解答はぜひこのように活用してください。

なお、先にご紹介した「ブリティッシュ・カウンシル公認問題集」は、模範解答に和訳と丁寧な解説が付いているので、独学には特におすすめです。

ただし、模範解答を丸ごと暗記しておいてそれを出題内容に当てはめる人もいますが、これはNGです。暗記した文章を書くと試験官はお見通しで、減点の対象になります。

3、 Task1の対策法:レベル別学習法

以上、全受験者に共通した情報をご案内しましたが、この項では現在の英語レベルごとに、どのように対策に取り組んだらよいのか、レベル別学習法をご提案します。

3.1 [初心〜初級者の方]目安:英検4〜3級程度(中学英語レベル)

このレベルの方にとって、Task1の内容は非常にハードルが高いと思われます。そもそもTask1の問題文や模範解答を読んだ時点で意味が分からない、という場合もあるのではないでしょうか。その場合は、IELTSライティング対策に取り組む前に、まずはもっと一般性の高い日常的な文章を書く練習から始めたほうが良いでしょう。

また、ライティングに限らず、全体的な英語力の基礎固め・底上げが必要と思われるので、まずは4.5程度を第一目標としつつ、中学英語のおさらいから始めてみましょう。(→「英語初心者でも大丈夫! IELTS4.5〜5.0を絶対に達成できる勉強法」参照)

3.2 [初中級〜中級者の方]目安:英検準2〜2級程度(高校英語レベル)

模範解答を読めば意味は分かるけれど、自分で同じような文章は書けないという方がこのレベルに該当すると思います。まずは、重要語句を使った文章の穴埋め問題などのエクササイズから段階的に始めると良いでしょう

◆お勧めの問題集
「Get Ready for IELTS WRITING」Fiona Aish & Jo Tomlinson著、Collins出版(2012)

上記教材は、英文がある程度読み書きできる初中級者(pre-intermediateレベル)向けに作られており、穴埋め問題などを通して段階的なライティング練習ができるのでお勧めです。Task1向けの練習問題は、サンプルのグラフや表を見ながら、それを説明した文章の穴埋めをするエクササイズです。

「Get Ready for IELTS WRITING」で一通りの練習問題を終えたら、今度は実際にTask1の練習問題を自分で解いてみます。以下のようなプロセスで、丁寧に1つの問題に取り組みましょう。

(1) Task1の問題に取り組み、英文を書いてみる

(2) 模範解答と自分の解答を比較し、模範解答から使える表現を書き出してみる(単語帳のようなノートにまとめることをお勧めします)

(3) 再度、何も見ずに同じ問題に取り組んでみる
※最初は時間にとらわれずに書いて結構ですが、徐々に20分という枠内で書けるように訓練していきましょう。

こうしたプロセスを繰り返しながら、異なるパターンの練習問題を繰り返し練習していきましょう。
なお、この際「ブリティッシュ・カウンシル公認問題集」は、模範解答に和訳と日本語で解説がしてあり、一番最初に取り組む模擬問題としてお勧めです。

◆お勧めの問題集
「IELTSブリティッシュ・カウンシル公認問題集」ブリティッシュ・カウンシル/旺文社(2015)

上記教材が終了したら、今度は「ケンブリッジ大学公式IELTS過去問集」に取り組むことをお勧めします。

「ケンブリッジ大学公式IELTS過去問集」

独学でも効果が望めますが、こうした練習のプロセスにおいて、2回目に書き直した文章を更に講師に見てもらい、指導を受けて3回目の文章に挑戦すると、より学習効果が高くなります。IELTSに精通した講師が理想ですが、そうでなくても、きちんとアカデミック・ライティングを教えられる講師であれば効果はあるはずです。

3.3 [中上級〜上級者の方]目安:英検準1級以上(高校修了以上レベル)

すでに中級以上の英語力がある方にとっても、Task1はなかなかの難関だと思います。ただ、ある程度パターンを習得して必須表現を使いこなせるようになれば、短期間でTask1のライティング力を向上させることは可能です。

本記事の1、2で記載した情報をよく把握した上で、以下のプロセスを踏みながら多くの練習問題に取り組んでみましょう。

(1) Task1の問題に取り組み、英文を書いてみる

(2) 模範解答と自分の解答を比較し、模範解答から使える表現を書き出してみる(単語帳のようなノートにまとめることをお勧めします)

(3) 再度、何も見ずに同じ問題に取り組んでみる
※最初は時間にとらわれずに書いて結構ですが、徐々に20分という枠内で書けるように訓練していきましょう。

2回目に書いた文章を、講師に見てもらい更に書き直しをすると、より学習効果が上がります。既にある程度の高い英語力が備わっている方が、きちんとIELTSに精通した講師に指導を受けた場合、直前対策として2、3回の指導だけでも大いに意義があるはずです。こうした指導者が周囲に見つかる方は、受講する価値はあると思いますよ。

◆お勧めの問題集
「IELTSブリティッシュ・カウンシル公認問題集」ブリティッシュ・カウンシル/旺文社(2015)

日本語での解説、和訳があったほうが良いという方には、上記がお勧めです。

「ケンブリッジ大学公式IELTS過去問集」

2016年7月時点での最新号は11です。より多くの練習問題に取り組みたい場合、11が終了したら10、9と過去に遡って使用します。

【おまけ】〜特に高スコア(7.0以上)を目指す方向け参考情報〜

以下のサイトでは、IELTS試験官の視点から、具体的にどうすればより高いスコアを得点できるのか、また減点の対象となることはどんなことか、詳しく説明されています。

http://ieltsliz.com/ielts-writing-task-1-lessons-and-tips/(英文)
http://ieltsliz.com/ielts-answer-sheet-writing/(動画講義:英語)

4、まとめ

今回はライティングセクションのTask1に絞って、出題内容の説明から解答する際の注意点、全体的な対策方法とレベル別学習法まで、例を挙げながらご説明しました。独学の方も指導を受けながら対策をする方も、今後の対策の参考になりましたら幸いです!

次回はTask2の対策について掲載しますので、お楽しみにお待ち下さい。

著者-writer-

IELTS担当講師

究進塾の英語講師。 IELTS対策、留学準備英語、英文エッセイ等を担当。 イギリスの大学・大学院に留学経験あり。英国バーミンガム大学応用言語学修士号取得。

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