地学受験経験者が教える、受験地学の勉強法【気象編】

勉強法
天文編に引き続き、今回は受験地学における気象分野の勉強法について解説していきます。二次試験を意識した記事ですが、センターなどでも似たようなことが言えると思うので是非ご覧ください。

気象分野も地学の分野の中で人気の分野で、気象予報士などは定期的に話題に上がりますね。気象分野のイメージはやはり天気の予測とかだと思うのですが、それだけではなく、大気中で起こることは大体何でも扱います。

今日は天気予報だけじゃない、気象分野の説明をしていきます。

1.出題傾向

まずは、受験地学において、どのような気象の問題が出題されるかを確認していこうと思います。

以下の5つに分けてみていきましょう。

①天気図などから、天候状況、風向、暖気寒気の分布などを推察する問題

②フェーン現象や上空での雲の形成など、空気中の水蒸気に関する問題

③大気の大循環など、地球規模の大気の運動に関する問題

④気圧傾度力やコリオリの力など物理学的な問題

⑤温室効果、アルベド、エネルギー収支などの太陽放射に関する問題

気象の問題は大体これらの問題の組み合わせであることが多いです。気象の問題は大気に関することなら大体なんでも出るので、当然複合しやすくなります。気象分野に計算問題のイメージは薄いかもしれませんが、②④⑤などでは計算問題がたくさん出ます

やはり気象分野においても、典型の域を出ない問題が多いので、過去問などの問題を解いて対策することをお勧めします。

2.分野別出題傾向

上の4つに分けて、具体的にどんな問題が出るのか、どのように考えたらいいのかなどを考えていきたいと思います。

2-1.天気図

天気図というのは、地図上に天気、等圧線、風向、気温などの情報を書き込んだもので、気象状況の把握に使われるものです。この図を見るだけで、その時点の天候や、その後の気象状況の変化が推定できたりします

受験問題としては、天気図を見てその時の天候状況を推定したり、複数の天気図の時系列を並べたり、季節の推定を行ったりします。

例えば西高東低の気圧配置が見られるときは冬で、南高北低の気圧配置が見られるときは夏で、のようなことを覚えておくと良いでしょう。

このような問題を解くのには、経験がものをいいます。慣れてくれば、大体どういう状況なのかがわかるようになるので、数をこなして、たくさんの問題を解くようにしましょう。

2-2.空気中の水蒸気

空気中には水蒸気が溶け込んでいて、気温などによって溶け込める上限が決まっています。

フェーン現象は空気塊が山などによって持ち上げられ冷却される際、水蒸気が飽和しているか否かで冷却の度合いが異なるために、空気塊が麓に再び降りてきた際、高温乾燥化するという現象のことで、実際にその計算を行う問題は多く出題されます。

また、大気の気温分布が与えられ、空気塊の安定不安定の議論を行う問題もよく出題されます。これも水蒸気の飽和不飽和によって温度変化が異なることで、安定不安定の議論が複雑になります。

これらの問題も典型的なもので、何度か解けばすぐに慣れてしまうでしょう。そこまで難しくはありませんが、重要な概念なので、しっかりと押さえるようにしておきましょう。

2-3.地球規模の大気の運動

いわゆる大気の大循環と呼ばれる、地球全体での大気の運動に関して問われる問題は多く出題されています(尤もこれは地理でも聞かれる内容なのですが)。

〇〇帯(熱帯収束帯など)や〇〇循環(ハドレー循環など)や〇〇風(貿易風など)がどのようなものであるかを、それぞれ把握しておくことで、大気の循環モデルを把握しやすくなるでしょう。

この手の問題はやはり記述問題が多いです。例えば大気の流れから、季節ごとの天気の説明をする問題などがあります。これらは、教科書や資料集の説明をしっかりと読んで確認しておきましょう。

2-4.物理学的問題

前回天文は物理のような問題があるという話をしましたが、気象でも物理学的問題もあります。

主に出題されるのは、風の流れを物理的に考える問題です。気圧傾度力と、コリオリの力(転向力)、地上との摩擦力などの釣り合いを考えることで、風向きや風速を計算することができます。

また前述した空気塊の大気中の動きを考える問題で、熱力学的な考察を要するような問題もあって、物理学の理解が要求されます。

やはり地学と物理の縁は切っても切れない関係にあって、物理をある程度理解していることが、地学の問題を解くのには必要不可欠と言えるでしょう。

2-5.太陽放射

地球上のエネルギーは主に太陽放射によって与えられたものであり、太陽放射を扱った問題は非常に多いです。特に昨今は地球温暖化に注目が集まっており、温室効果ガスと気温の関係を考える問題などは非常に多いです。

アルベドというのは、太陽から地球にやってくる光の内、どれくらいが反射するのかという割合のことです。アルベドや温室効果を考慮した、地球の気温の推定や、かつての全球凍結がどのように解消されたか、その後の気温の水位は、など幅広く出題されます。

世間一般の注目度の高さも合間って、多く出題される傾向があります。教科書をしっかり読んで、問題演習をこなすことで解けるようにしておくと良いでしょう。

3.参考書

最後に気象を勉強するにあたって参考になる本を紹介したいと思います。

ニューステージ新地学図表(浜島書店)

(https://www.amazon.co.jp/dp/4834340120/)

一般気象学(東京大学出版会)

(https://www.amazon.co.jp/dp/4130627252/)

前者は気象に限らず、高校地学を勉強するにはもってこいの図表で、持っていて損はないでしょう。絵や図を多く用いており、地学に必要な感覚を手に入れることができます。手元に一冊副読本として置いておくと、気になったところを簡単に確認できて良いでしょう。

後者は若干発展的な内容ですが、高校範囲の知識で、気象について深く学べる良書です。気象予報士を目指す方にも愛される一冊です。気象分野に絞って、詳しく説明されているため、気象という学問自体に興味があり、深く学びたい人におすすめです。

4.まとめ

受験地学における気象分野の傾向を紹介しました。
気象分野の見え方が変わった方も多いのではないでしょうか?かなり幅の広い知識が要求される分野です。難しいかもしれませんが、頑張りましょう。

著者情報

夏実星野

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