覚え方がポイント!センター倫理で高得点を取るための勉強法

センター倫理

センター試験の倫理といえば、内容がわかりにくかったり、考え方がいまいちつかめなかったり、覚えることが覚えられなかったりと苦手になりやすい科目です。

特に理系の受験生は苦手になりやすいところです。

しかし、しっかり対策すれば必ず高得点を取ることができます。ここではその方法を説明していきます。

*このページでは「センター倫理」と「『センター倫理、政治・経済』の倫理分野」について書いています。「センター倫理」の受験生だけでなく、「倫理、政治・経済」の受験生の方にもご利用いただけます。

1センター倫理の概要

1−1センター倫理の内容

「倫理」は毎年大問4題構成で、大問1が青年期、現代社会について、大問2が東洋、西洋の源流思想、大問3が日本思想、大問4が西洋近代思想です。

「倫理、政治・経済」では、大問6題構成で、大問1が青年期、現代思想について、大問2が東洋の源流思想と日本思想、大問3が西洋の源流思想と西洋思想、大問4からは政経分野となります。

「倫理、政治・経済」の問題は倫理の問題からピックアップしてきた、「倫理」と同じ問題です。「倫理、政治・経済」独自の問題は出ても小問1、2問で、まったく出ない年が多いです。

1−2センター倫理の問題の特徴

用語の意味や思想の内容などの知識を問う問題が多いですが、どの大問にも長めのリード文が付いていて、そこで述べられていることについて聞く問題があります。

また、初見の文章を読解してどういうことが言われているのか答える問題やグラフの読み取り問題があり、知識だけでなく思考力も問われています。

2センター倫理の勉強法

2−1まずは自分の気に入ったところから始める

プラトン、ホッブズ、ロールズ、老子、幸徳秋水などなど、倫理で学ぶ人物は活躍した時代も場所も様々です。そのため、いざ勉強しようと思った時どこから始めたら良いか迷う人も多いでしょう。

そういう時は、自分が気になった人や面白そうだと思った思想から始めてください。

倫理は抽象的な言葉や思想を扱うことが多いので、苦手なところや興味の持てないところから始めると少しも理解できずに挫折してしまったり、丸暗記しようとして倫理の勉強が苦痛になったりしがちです。

興味を持ったところから始めれば挫折せずに楽しく勉強を進められます。

また、マルクスがヘーゲルの影響を強く受けているように、ほとんどの思想家は他の思想家の影響を受けています。そのため一人をしっかり押さえれば他の思想とのつながりも理解しやすくなります。

とりかかりとしては全体をザーッとやるよりは一人を深くやった方が良いです。

どうやって興味のある思想家を探すかですが、倫理の教科書や参考書の各章の最初では、その章で紹介される思想家が活躍した時代背景や抱いていた問題意識、大雑把にどういう思想なのかなどが説明されています。

まずはそこだけ読んで、気になった章を見つけましょう。そのあとその章を読んでいけば、興味のある人が見つかるはずです。

2−2覚える時は、「誰が」と「どういうことを言ったのか」を意識する

センター試験の問題では、2016年「倫理、政治・経済」の大問3の問4や問5のように、誰がどういうことを言ったのかを聞く問題がよく出ます。

しかもこの手の問題は全部の組み合わせに対して選択肢が用意されているため、消去法が使えず、完全に理解していないと解けません。

また、誤文にしてもまったくデタラメの文章ではなく、他の思想家の考えを誤文に使っているケースが多々あります。

例えば、問8の問題のイの文章はハイデガーではなくサルトルの思想です。対自存在や即時存在といった語句はサルトルが言っていたことです。

そのため、思想だけ覚えたり人の名前だけ覚えたりせずに、「誰が」「どういうことを言ったのか」をセットにして覚えれば、消去法が使えなくても答えにたどり着けますし、他の問題でも誤文を見つけやすくなります。

2−3丸暗記ではなく、背景や内容の理解を深める

思想家が活躍した時代や、直面した問題をおさえておくと、忘れにくくなります。

例えば、実存主義の流行について見てみると、この時代は産業革命や技術革新による人間疎外、キリスト教思想の退潮、第一次大戦による進歩主義の挫折など、生きがいも感じられなければ頼るものもないという状況でした。

こうした社会に漠然とした不安が広がった時代だからこそ自分を見つめ直し、自分の生き方を追求する実存主義が求められたのです。

このように背景を押さえておくと、今の時代や自分とは関係がないように見えた思想が近くに見え、格段に覚えやすくなります。

2−4「得意分野を伸ばす」よりも「苦手を潰す」

センター倫理は詳しい知識を問う問題は1、2問とごくわずかな上に、出題は分野別です。

そのため、いくら一つの単元を深くやっても最大で25点前後(倫理、政治・経済なら18点)しかとれませんし、難問を当てても多くて6点です。

それよりは、苦手になっている分野や手をつけていない思想家をやった方が点数を上げられます。標準的な問題を取り切れれば難問を落としても80点以上はとれます。

2−5グラフの読み取りや文章の読解の問題は練習しなくて良い

グラフの読み解きをする問題や本文の読解をする問題、思想家の書いた文章を読んで、その内容に関して聞く問題が出題されていますが、これらの問題では知識はあまり要求されていないように思われます。

むしろ、グラフや文章に沿って解答できるかがポイントです。倫理ではなく国語の問題だと思うと解きやすいです。

そのため、ぶっつけ本番でも十分対応できるので、対策する必要は薄いです。模試や過去問をやった時に解くだけで十分でしょう。

2−6過去問は直近のものは解かないでおく

センター「倫理」「倫理、政治・経済」も、今の出題形式になってから間もないので、今と同じ形式の過去問が5年ほどしかないです。

そのため、あまり早く解いてしまうと本番直前にやるものがなくなってしまいます。直前に問題形式が同じものを残しておくため、普段過去問はできるだけ解かない方が良いでしょう。

どうしてもやりたければ、問題形式の異なるもの(「倫理」なら2012年以前、「倫理、政治・経済」なら一番古いもの)を解くようにしましょう。

コラム 興味を持ったなら哲学者の著作にチャレンジしよう

倫理の学習に興味を持って、もっと深く勉強してみたいと思ったら教科書や参考書に書いてある文献を読んでみるのも良いです。

興味を持った人の著作を読むのが一番ですが、漠然と「何か一つ読みたい」という場合にはホッブズの『リヴァイアサン』がオススメです。

この本は平易な言葉で書かれていて読みやすく、また、ホッブズは高校倫理の中でも誤解されやすい思想家なので、読んでみると「こんなこと言ってたのか、思ってたのと違うぞ」という驚くことも多々あり、興味深いです。

注意して欲しいのが、哲学者の著作を読んでも倫理の点数はそれほど上がりません。

点数を上げるには参考書や教科書に取り組んだ方が良いので、倫理の勉強として著作を読むのはお勧めしません。通学の電車で読んでみるなど、隙間の時間に読むのが良いでしょう。

3オススメの参考書

ここでは参考書の選び方のポイントと、レベル別の参考書と過去問のお勧めの使い方の紹介をします。

その際センター倫理の過去問の点数を目安にしています。1年分解いて見て、その時の点数を参考にしてください。また、「倫理、政治・経済」で受験をする方は、倫理の分野の割合で考えてください。

また、「倫理、政治・経済」で一冊の参考書になっているものもありますが、こういったものよりも「倫理」だけの参考書と「政治・経済」の参考書を別々に買った方が良いです。

「倫理、政治・経済」の参考書は別々に二冊買うより薄く、情報量が少なく必要な情報が入っていない場合があります。

また「倫理、政治・経済」の問題は「倫理」の問題と同じですので、「倫理」より易しい問題が出るわけではないので情報量が少ないのは致命的です。必ず別々に買いましょう。

3−1まずは80点を目指すための参考書

センター試験 倫理の点数が面白いほどとれる本(中経出版)

倫理の勉強をこれから始めようという人や、センター倫理の過去問を解いて8割に達しない人は本書に取り組みましょう。

本書は先生と生徒の対話形式が取られているところもあり、難しい思想もわかりやすく解説されていて、整理された図もあってとにかくわかりやすいです。

また、基礎的な知識がきっちりと描かれていてこの一冊だけでも十分な実力がつきます。

使い方は、1周目は赤シートを使わずにザーッと読み、流れを頭に入れていきます。

2周目は赤シートを使ってゆっくり読みながら重要語句や考え方を覚えていきます。

覚えられないところや疑問に思ったところは繰り返し読んだり、学校の教科書や資料集があればそれを見たりして、赤字のところを完璧に覚えましょう。

3周目に最終確認ということで赤シートを使ってもう一度読み切ります。

3−2どうしても苦手な人はこの一冊

人物で読み解くセンター倫理(学研教育出版)

上記の参考書が難しくてよくわからないと思う人や、挫折してしまった人は本書に取り組んでください。

こちらはイラストがポップでイメージがつかみやすく、丸ばつ式の問題も付いており取り組みやすいです。本書で思想家のイメージをつかんだ上で「面白いほど」に戻りましょう。

使い方としては、まず1周目に解説の部分を読んでから、問題を解きます。この際わからなかった問題や間違えた問題はマークしておきます。

2周目は間違えた問題を解き、また間違えてしまったところだけ解説の部分に戻るって確認し直しましょう。

3周目では1周目と同じく解説を読んでから問題を解き、最終確認とします。

3−3満点狙いで倫理を仕上げたい人はこれ!

理解しやすい倫理(文英堂)

センター倫理の過去問を解いて8割を超えていて、9割〜満点を目指そうという人は本書に取り組みましょう。

本書はコミュニタリアニズムやリバタリアニズムといった他の参考書にはないような詳しい部分まで解説されており、難しめの問題にも対応できます。

もちろんあまりに詳しすぎて使えないということはなく、基礎知識もきっちり書かれています。

使い方は、1周目は初めから読んでいき引っかかったところや疑問に思ったところ、覚えていなかったところを納得するまでじっくり読み直しましょう。

2周目も同じように読み、倫理の学習を仕上げましょう。

4どうしても覚えられない人向けの勉強法

4−1語句を覚える前に意味を理解する

社会科目は用語を覚えないといけないですが、覚えることばかり意識してしまって内容が頭に入ってこなくなり、さっぱりわからなくなるというケースが多いです。

そのため、まずは用語を覚えることは後回しにして大まかな内容を理解しましょう。

例えば、フランシス・ベーコンの「四つのイドラ」を覚える時に、「種族」「洞窟」「市場」「劇場」を丸暗記するのではなく、「遠くのものが小さく見えるように、人間の感覚に基づく偏見」「『井の中の蛙大海を知らず』のような、自分の経験や立場による偏見」「噂話に騙されるような、言葉の不適切な使い方により起こる偏見」「カトリック教会が力を持っていた時代に天動説が広く信じられていたような、権威や伝統による偏見」といったように、例などを用いて意味を先に理解して、後から「人間の感覚に基づくこと、つまり、人間という種族に基づく偏見なので、「種族」のイドラだ」といった感じで、用語を結びつけていくのが覚えやすいです。

4−2社会契約論から始めてみる

倫理の思想は抽象的な概念がたくさん出てくるので分かりづらい面があり、そのせいでついていけなくなるということがあります。

そこで、少しでもわかりやすい社会契約論(ホッブズ、ロック、ルソー)から始めてみましょう。

社会契約論は社会のないばらばらの個人がどうやって社会を作るかということから始まるように、社会を考察の対象にしています。

また、日本国憲法に契約論の思想が影響を与えているというように、現実の政治などにも関わっています。

そのため、社会や政治という具体的なことについて考えている分、心の中など抽象的なことを考える他の思想よりもわかりやすいです。

まずは契約論から始めて倫理に慣れていきましょう。

5まとめ

ここではセンター倫理の概要や勉強法、オススセの参考書、苦手な人向けの勉強法を紹介してきました。

この記事を読んでいただければ点数はきっと伸びるはずです。

しっかり勉強を積んで、本番で高得点を取りましょう!

著者-writer-

山本和輝

現役東大生。究進塾の講師。世界史、地理、国語をとにかくわかりやすく教えることに自信があります。
「受験だけでなく、勉強というものは最初は解けずに辛い面もありますが、解けるようになってくると必ず楽しくなるものです。志望校合格を目指して頑張りましょう!」

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