親子ではかどる勉強法〜時間管理術で自宅学習の生産性を上げる!〜

コロナ禍により、塾や自習室、図書館などが軒並み使いにくくなり、自宅学習の時間が増えました。お子さんの自宅学習がなかなか捗らない、とお悩みの親御さんは多いことと思います。

そこでこの記事では、自宅学習の効率を上げていくために、親御さんがお子さんにしてあげられることの一つとして、時間管理術に焦点をあてて、やり方を解説します。

なお、主に本記事が対象とするのは、小学校高学年〜中学生のお子さんを持つ親御さんですが、その他の層の方にも有益な情報をお伝えしております。

1. ポモドーロ・テクニックを応用してみる

時間管理術とは、タスクの進捗や自分の気分など作業の「中身」に注目するのではなく、むしろ作業の「外側」である時間を工夫することで、中身の質をあげていこうという、一種の仕事術です。

なかでもポモドーロ・テクニックは、近年ビジネスマンやクリエイターの支持を集める、注目の時間管理術。リモート・ワークをきっかけにのめり込む人も増えているようです。

このテクニックの利点は、そこそこの集中を長時間キープできるということ。

これを勉強にうまく適用することで、自宅学習での生産性の向上が見込めるでしょう。

2. ポモドーロ・テクニックの勉強バージョン

本家のポモドーロ・テクニックには、色々と細かい時間の区切りがあったり、やり方の指定があったりします。ここではあえてそれを無視して、お子さんの勉強に導入してみる際に必要な点のみを簡略化してまとめましょう

(1) 目標設定

勉強を始める前に、あらかじめ何をどこまでやるかを決めておきます。朝に1日のスケジュールを決めるのが本家のやり方ですが、午前しか時間が取れない場合や、1~2時間しか空いていない場合でも、同じことです。

到達目標として、どのテキストを何ページやる、など具体的目標を設定しておくのが良いでしょう。

 (2) 実践

ここは本家同様25分の集中+5分の休憩を1セットとします。このセットを4回ほど繰り返した後(つまり2時間ほど経った後)は、長めの休憩15~30分ほど)に入ります。食事をとったり、少し眠ったりするのもいいでしょう。

大事なのは、25分できる限り集中すること。そしてそれが終わったら、どんなにやりかけでも5分は必ず休憩すること。

とくに子どもは熱が入ると体力が切れるまでやり続けることがありますが、これは集中力を「薄く長く」継続するためには向きません。できるだけ決められた時間に従いましょう。

(3) 記録

1日の終わりに、今日の成果を記録します。これは反省の材料として次回に活かします。

というのも、(1)目標と(2)実践の間には、往々にしてギャップが生まれがちですが、これを減らしていくことで、より効率的・計画的に学習を進められるからです。

そのため、「今日は目標が30ページだったけど、20ページしかできなかった…」ということがあれば、それはその子が定められた時間でできる限界を見誤っていたということです。この見誤りを減らしていければ、ペース管理がより現実的になっていくでしょう。

3. 親の介入はどこまで?時間管理術を導入する時のコツと注意点

さて、ポモドーロ・テクニックを勉強に導入するとき、最低限、以上の3点を踏まえておけば、学習効率がアップするのはほぼ間違いありませんが、これはまだまだ画餅にすぎません。

というのも、子どもが自分でこんなペース管理をできるはずがないからです。気が散る、へこたれる、眠くなる…なんてことが(万が一)なかったとしても、自分で予定を立てて、それを反省するというのは(自分の到達目標を明確に認識できない時期の)子どもにはほとんど意味のわからない作業でしょう。

まさにここで、親御さんの介入が必要なのですが、難しい年頃の子どもの勉強に介入するのは、親御さんにとっても難しいものです。間違いを指摘したり、口煩く指示し続けたりしても、子どもは結局やる気になってくれないでしょう。

そこで、親御さんとお子さんの役割分担をはっきりさせるというのが、介入の際の一つの指針となります。

この時間管理術の場合、親御さんはあくまで「管理者operator/ observerであり、教師になる必要はありません。反対に子どもは「実行者actorであり、自分自身の監視官になる必要はありません(これは実は高度な自省が求められるものです)。

親御さんが主にコミットするべきは、あくまで(1)目標・計画設定と、(3)記録係2つの仕事です。特に(3)は、子どもの成果を可視化でき自信と達成感につながるという点でメリットがあり、かつ、子どもは勉強が終わったら駆け出していきがちですから、そのデメリットを回避できます。

(1)目標設定の段階では、例えば「今日やること一覧表」を作ってあげて、これをお子さんと相談しながら設定していくのがいいでしょう。

(2)の段階では、親にできるのはせいぜい子どもがサボらないようにするための監視カメラの役割を果たすことでしょう。勉強の内容についてはあまり言及せず、遠巻きに見守るくらいで十分ではないでしょうか。

4. 用意するもの

時間管理術は、あくまで形式的に時間を管理するだけのものなので、基本的には時計さえあればできます。しかし、より効率的にこなすためには、いくつか用意しておいた方が良いものもあります(とは言えほぼ無料で揃います)。

(1) ポモドーロ・タイマー(アプリ)

ポモドーロ・テクニックは、25分のフォーカスタイム+5分のリラックスタイムの組み合わせで実現します。

もちろんアプリの代わりに時計を眺めて管理しても良いですが、それだとついつい気が緩んで休み過ぎたり、早めにやめてしまったりする可能性があります。

そうならないために、スマホやPCにあらかじめポモドーロ・タイマーのアプリをダウンロード・インストールしておくのが簡便です。

「ポモドーロ・テクニック」という名を冠したアプリは数多くあり、中には計画や成果もアプリの中で完結してしまうようなものもあります。ただし設定が煩わしかったり、余計な機能に感じることもあるので、単にインターバルを設定できるタイマーアプリを使ってみるのも良いでしょう。

(2) 計画シートと成果シート

その日の目標と結果を記録するシートです。これは親御さんが(お子さんもいつでも見れるような形で)管理しておくのが良いでしょう。

ノートやルーズリーフを使って作っても良いし、ワードやエクセルで簡単に作成してもいいと思います。また、先ほどのようなポモドーロ・テクニック専用アプリ内で処理しても良いでしょう。

これは、お子さんの普段の生活が紙ベースなのかデジタルベースなのかで変わってくるところなので、合うものを選びましょう。

(3) 子どもの宿題や日々の学習計画

これは用意する「モノ」というより、あらかじめ親御さんが知っておくべき「コト」ですね。

この勉強法は、親御さんがお子さんのペース管理をするという前提で成り立っています。そのため、お子さんがそもそも何をするべきなのかが分かっていなければ、親御さんに手の出しようがありません。

この点をおさえるためには、お子さんとのコミュニケーションか、塾・学校・家庭教師の先生との報連相のいずれかのルートが必須です。

家庭教師や(一部の)個別塾であれば、先生と親御さんが直接やりとりをする機会もあるでしょうから、その際できるだけ、自宅でやっておくべき宿題などについて情報共有ができると望ましいです。

ただ、塾や学校の先生はそこまでの個別対応をしないのが普通でもありますから、その場合には、お子さんから宿題や課題について先生に何を言われたかを聞き出す必要があります。日々の会話の延長でうまくヒアリングするのが大事です。

5. 終わりに

ポモドーロ・テクニックを応用した勉強法の解説でした。

このテクニックは非常に合理的に構築されているので、本来ならばもっと色々細かい点を抑えなくてはならないのですが、さしあたりは気軽に導入してみて、効果を実感したら調べていただくのがいいと思います。(前掲書を読んでみるといいかも知れません。)

いずれにしてもポイントは、勉強の主体であるお子さんが、できるだけ勉強以外のことに気を割かないようにすることです。

時間管理やペース管理を親御さんが行うのも、お子さんがある種のアウト・ソーシングをすることで、タスクを単純化しているのだと考えることができます。

親御さんの方も、勉強の中身については触れずに子どもの勉強にコミットするという意識をはっきりもつことで、漫然と自宅学習をするよりもずっと良いスコアを獲得することができるでしょう。

著者情報

究進塾 編集局

究進塾 編集局
東京・池袋にある究進塾の編集局です。受験指導のプロが大学受験に役立つ情報をお届けしています。 大学受験対策コースはこちらからご覧いただけます。

お問い合わせ

さくさく勉強法へのご意見・ご感想などはこちらからお問い合わせください。

*の付いている項目は必須項目です。

お名前 (漢字)*

お名前(カナ)*

メールアドレス*

お問い合わせ内容*

さくさく勉強法をどこで知りましたか?

上の質問で「検索」と答えた方は、検索したキーワードをご記入ください。

【メッセージの確認】

お問い合わせの内容はこちらでよろしいですか?
よろしければチェックいただき送信ボタンをクリックしてください。