オンライン授業で学びの質を落とさないために〜リアルとの違いを理解して工夫する〜

昨今、オンライン授業を利用する学生も多いでしょう。

しかし、授業の受け方を間違えると、かえって学びの質を落としてしまうかもしれません。
だから、リアルの授業との違いを知り、オンライン特有の注意点を把握しておくことが肝心。

本記事では、オンライン授業を受ける側がパフォーマンスを向上させるためにできることについて解説します。

1.オンライン授業の3つの形態

オンライン授業の受け方を知るために、まずはオンライン授業には3つの形態があることに注意しておきましょう。

(1)リアルタイム一方向型:講義、集団授業。

生徒側からの発言・質問を制限した状態で、先生が一方的に授業を進める形態。
通常学校や集団塾で受けている授業をそのままPC越しで見るイメージ。

ただ、リアルタイムではあるため、先生側から質疑の時間と権限が与えられれば、生徒側からの質問が可能。また、当然、開始・終了の時間が定められていて、一度に複数の生徒が受講する。現状は利用者が少ないが、今後の運びによっては、学校の授業に採用される可能性がある。

(2)オンデマンド一方向型:録画配信。

生徒のいない状態の教室などで、先生があらかじめ授業を録画して、生徒は各々のデバイスでそれを視聴する形態。

最近の塾やアプリなどで受けられるオンデマンド授業の多くがこの形態をとる。好きな時間に見れるが、先生が生徒の理解度を見ながらペースを調整したり、生徒が質問したりすることは構造上不可能。

(3)リアルタイム双方向型:演習、個別授業。

一対一、ないし少人数で、生徒と先生が対話しつつ進める形態。
個別・少人数授業のオンライン版というイメージ。

時間は決められているが、生徒と先生が最も緻密にコンタクトが取れるし、ペース配分も裁量の自由がある。ただ、最もコストがかかる形態なので、今のところはオンライン家庭教師などのサービスを除けば浸透していない。

以上3つが、オンライン授業と言われるものの、基本的な形態となります。(正確には、オンデマンドはリアルタイムではないですが、おそらく中高生に最も普及している形態なので、便宜上オンラインに数え入れます。)

2.リアルの授業にはない注意点① 受け身になりがち

さて、オンライン授業(この場合特に一方向型の(1)と(2))についてしばしば指摘される問題点は、生徒が受け身になりがちなこと

その理由として挙げられるのは、

1/ オンライン授業では、先生があらかじめ資料を作成しており、板書や資料配布など余白の時間が生じにくい

2/ PCやタブレットなどの端末で録画やスクリーン・ショットを使ってしまい、ノートを書かなくなる

3/ そもそも発言権が付与されていない場合がある、などなど。

リアルの授業では、先生が板書したことを、ノートやプリントに書いて復習するのが一般的です。その利点は、授業に対して生徒が自主的、積極的にコミットするシチュエーションが与えられること。

受動的であるよりも能動的である方が知識は身に付くものですし、集中力モチベーション維持にも役立ちます。

オンライン授業では、その形態上、生徒の能動性を触発することが、どうしてもリアルの授業よりも難しくなっていると言えます。

そのため受講者としては、リアルの授業に出席しているときと少なくとも同じだけの積極的なパフォーマンスが発揮できるよう、注意する必要があります。

3.リアルにはない注意点② 集中力の低下

他にも、オンライン授業では、集中力が散漫になりがちというリスクがあります。

そもそも、学校や塾では、先生は勉強を教えることの他にも、生徒の授業態度の監視係も務めています。

また、隣の席の真面目なあの人や、幻滅されたくないあの人の存在によって、授業に集中する(あるいは少なくとも、集中しているフリをする)ように触発された経験のある人も多いはず。

かくして、リアルの授業には、集中力を向上させるモーメントが潤沢に揃っています。

これに対してオンラインは、むしろ集中力を散漫にさせるモーメントに溢れています。

もちろん監視や触発は少ない上、そもそもPCやタブレットを遊び用の端末として理解している中高生は少なくありません。

そんなデバイスに触っていれば、どうしてもネットサーフィンを楽しんだり、関係ないことを調べたくなってしまいます。

こういう点で、オンライン授業が集中力の低下を招きがちなことにも注意が必要です。

4.生徒ができる工夫① 充実したノートを作る

オンラインのデメリットの1つは、能動性が下がってしまうことでした。しかし、この点は、生徒が自ら能動的になるための目標を設定すれば、容易に克服できます。

その目標の最も手軽なものの1つは、充実したノートを作る、ということです。

一時停止や巻き戻しの可能なオンデマンド形式であれば、一定の区切りごとにノートを取る時間を作り、納得するまでノートを取りましょう。

また、再生中も、さっきノートに書いたことといま語られていることの関係を考えながら、次ノートにまとめるならばどのように書くべきか、などについて考えておくとなお良いです。

録画やスクリーンショットが可能なリアルタイム形式であっても、「いつでも見返せるからノートを取らなくて良い」ということはありえません

むしろ、授業中には、板書されていないことや、その場の流れで話題になったことを、しっかりとメモしておくことが重要です。板書された重要トピックの背景や、その帰結などについて、自分で理解できるような仕方でまとめることができるからです。

その上で、どうしても間に合わなかったものなどについて、後から録画を見返すなどして、さらに充実したノートを作るとよいでしょう。

いずれにしても、ノート作成などを目標にして、授業中の能動性・積極性の維持に努めることを推奨します。

5.生徒ができる工夫② ネット検索などを駆使して、有意義な受講を目指す

集中力を維持するためには、PCやタブレット、スマホなどの端末を、(遊びのためのものではなくて、)授業を受ける・勉強をするためのツールとして認識することが第一です。

そのためには、授業を閲覧するためだけに使おうと、無理に制限をかけていくよりは、むしろ、授業の内容を理解し、考察するために活用してみるほうが効果的だと考えられます。

たとえば、授業で気になる・わからないフレーズが出てきたときには、なによりもまずネットで検索してみましょう。信頼できるソースを選ぶ必要はあるものの、調べないよりはずっと良いです。

また、辞書事典などをあらかじめインストールしておくのも有効です。

その他、タイピングが上手な人であれば、授業のインプレッションをwordやGoogle document、メモアプリなどに書き込んでいくのも手ですし、そうしたソフト上でノートを作ってしまうのもありですね。

集中力を上げ、パフォーマンスを上げるためには、デバイスを開いて勉強するという認識を習慣化し、勉強に適した環境に変えていく努力が有益だと言えるでしょう。

まとめ

オンライン授業は便利なものですが、学習のパフォーマンスの上で、リアルの授業に劣る部分がありもします。

具体的には、能動性を損なったり集中力を減衰させたりしがちなところです。

もちろんこの他にも、コストがかかったり、教育格差が生じたり、そもそも綿密なペース管理が難しかったりと、問題は山積みなのですが、とりあえずそうした問題をクリアしたと仮定して、かつ受講者側が対応するべき注意点として主だったものは、およそ上の2点と言えるでしょう。

生徒側には、できるだけ能動的に授業に参加し、集中力を維持する工夫が必要です。ノートをまとめる、授業の流れをメモする、デバイスを活用するなどの手段で、リアルの授業以上に質の高い学びを実現しましょう。

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究進塾 編集局

究進塾 編集局
東京・池袋にある究進塾の編集局です。受験指導のプロが大学受験に役立つ情報をお届けしています。 大学受験対策コースはこちらからご覧いただけます。

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