推薦入試で重要な自己PRのポイントとは?

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自己PR文は、大学の推薦入試や、場合によっては本入試に設けられていることがあります。

テーマや課題は様々ですが、ここで念頭においているのは、「あなたが高校時代に取り組んだことを書きなさい」とか、「あなたが大学に入って勉強したいことを書きなさい」とか、受験者の個人的な経験や意志を論じさせるものが多いです。

こうした自己PR文の書き方については、高校で専門的に指導されることもありませんし、塾や予備校でも、個別指導などを受けなくては学びにくいと言えます。

そのため、多くの学生が独学で挑戦するのですが、そうすることで、やはり個別指導を受けている学生や、もとから得意である学生との差分を埋め難くなってしまう場合があります。

そこで本記事では、誰もが目指すべき自己PR文の書き方として、主要なポイントを指摘していくこととします。

ポイント1.読みやすさ

自己PR文では、読みやすいということが最も重要な評価軸の1つです。

もちろん、「読みやすい」といっても、文章力があるとか、構成が綺麗だとか、それだけのことではありません。むしろこうした書類で過度にレトリカルな文章を提出しても、文章力を問う試験ではありませんから、評価が上がるとは考えにくいです。

そうではなくて、ここで言う「読みやすさ」は、論理的な首尾一貫性の問題です。
論理的な一貫性とはなんでしょうか。

最もかんたんに言えば、各段落の冒頭でその段落で論じることを宣言し、それにしたがって内容を記すということがこれです。
要するに、「書くと言ったことを書く」ということです。

一見あたりまえに見えるこの点ですが、意外にも、これを実践できる高校生はそう多くありません。

具体的に見てみましょう。皆さんは、次の2つのパッセージ、どちらを読みやすく整合的だと思うでしょうか。

例A
私は高校で、環境美化に取り組みました。もともと、地球温暖化の問題が私たちにとって重要な問題だとおもっていたからです。
高校では、親しい友人に声をかけ、放課後や週末にゴミ拾いをしました。この活動を見ていた友人たちも参加してくれたので、私たちひとりひとりの努力が社会を変え、そして環境を変えていくことができるのだと実感しました。
例B
私が高校で取り組んだことは、環境美化活動です。具体的には、親しい友人たちに声をかけて、放課後や週末にゴミ拾いをしました。
なぜこうした活動を始めたかというと、もともと、地球温暖化が私たちにとって重要な問題だとおもっていたためです。ここから学んだことは、私たちひとりひとりの努力が社会を変え、そして環境を変えていくことができるということです。というのも、私たちの活動を見ていた別の友人たちも、積極的にこの活動に参加するようになっていったからです。

この2つの例文は、内容としては大差ありませんね。
しかし、読みやすさ、あるいは論理的な意味での整合性に焦点を当てるならば、明らかに、Bの方が優れています

なぜなら、Aの文章では、次から次へと五月雨式に各文が続いていくのに対して、Bの文では、自分がこれから書くことが明示され、それに即した内容が論じられていくからです。

そうした読みやすさを支えているのは、これから書くことについての宣言、言いかえれば、文章冒頭での宣言と、接続表現の多用です。
わかりやすく下線を引いてみてみましょう。

例B
私が高校で取り組んだことは、環境美化活動です。具体的には、親しい友人たちに声をかけて、放課後や週末にゴミ拾いをしました。
なぜこうした活動を始めたかというと、もともと、地球温暖化が私たちにとって重要な問題だとおもっていたためです。ここから学んだことは、私たちひとりひとりの努力が社会を変え、そして環境を変えていくことができるということです。
というのも、私たちの活動を見ていた別の友人たちも、積極的にこの活動に参加するようになっていったからです。

はっきりわかるように、Bでは、文の冒頭にかならず、この文が何をするパートであるのかについての説明があります。これが、読みやすさを裏で支えている立役者なのです。

もちろんこれはやや過剰な例ではありますが、心構えとしては、これくらい気を使って一貫性のある文章を書けると良いでしょう。

ポイント2.経験の一般性

自己PR文を良いものにするための2つめのポイントは、自分の具体的な経験を一般的な事柄にまで昇華することです。

もちろん、「あなた自身の経験を書きなさい」と課題設定される場合が少なくありませんから、この点は自明と言えば自明です。

しかし、問題は、個別的で具体的な経験だけを書いても意味がないということです。
たとえば、「私はとある作文コンクールで全国一位になったことがある」という人がいたとしましょう。

さらにこの人が、この具体的な経験から、「私は作文が得意だと分かった」という帰結を引き出したとします。

この場合、個別的な経験から個別的な事柄が導出された、ということになりますね。

しかし、採点者が聞きたいのは、「あなたの経験にどんな意義があるか」ということであって、「あなたがどんな人間であるか」ということだけではありません。

したがって、個別的な経験を述べただけでは、読む側としては、「それで?」ということになってしまうのです。

反対に、個別的な経験から一般的な事柄を引き出すことが重要です。

たとえば、作文コンクールで一位になった経験から、「努力すれば報われることを学んだ」とか、「真摯に取り組めば人は評価してくれることを学んだ」とか、そういった一般的な事柄、言いかえれば、他人についても客観的に通用する事柄を導くことが重要なのです。

具体的な経験を書くことを求められるようなPR文ではなおさら、一般的に通用する内容を見据えて書くことを忘れないようにしましょう。

ポイント3.学習計画の実現可能性

最後に紹介するポイントは、「進学後に勉強したいこと」や「興味を持っている学問分野」について論じる際に活きてくるものです。

簡単に言えば、実現可能な計画を提示することが重要だ、ということです。

こういう場合に良くないのは、「世界平和を実現したい」とか、「環境問題を解決したい」とか、「格差社会を解消したい」といったような、あまりに漠然とした、大きすぎる目標、それもしばしば、美辞麗句に彩られた目標を掲げてしまうことだと言えます。

当然受験生の気持ちとしては、「善良な人間だと思われたい」とか、「優れた人格者だと評価された方がよいのではないか」とかいったように、さまざまなことが懸念されることは理解できます。

しかし、採点する側に立ってみれば、あまりに漠然とした目標を掲げた人を、どのように評価すればいいのかわかりません。というのも、多くの場合、具体的な計画やプロセスが見えてこないからです。

そのため、「より有望な人材を採用したい」と思う大学側からすれば、このような受験生は、「御説ご立派ですが、あなたが真にそれを実現できる計画をもっているかどうか判断できないので、採用しにくいです」ということになるでしょう。

要するに、計画性を欠いたお題目は、評価の対象になりにくいということに注意しておきましょう。

とはいえ、「世界平和」や「環境問題解決」、「格差社会解消」などの目標が、目標としての限りで素晴らしいことは言うに及びません。

そのため、このような万人に共有可能な目標を提示したうえで、それに対するアプローチを明示することが重要なのです。

たとえば、「環境問題解決を見据えて、私は、電気自動車の開発にかかわりたい。そのため、機械工学を学びたい」とか、「貧困に喘ぐ人々が病気でなくなることのないように、より安価で効果のある薬剤を開発したい、そのために、薬学部に進学する」とかいったような、具体的なプロセスが明示できればよいのです。

このように、まずは自分の目的を設定したうえで、そこから逆算して、大学やこれからの勉強において必要なことを記入していく、こういう思考の運動が、この場合にはきわめて重要であると言うことができるでしょう。

まとめ

以上、自己PRに関わる小論文の書き方について、最も重要と思われる三点を解説しました。
まとめると、

論理的に一貫しており読みやすいこと
② 個別的な経験から一般的な事柄が抽出できていること
③ 学習計画に実現可能性があること

以上三点です。

もちろんこれらも、細かく詰めればもっと考えるべきことがありますし、また、この他にも重要なことはごまんとあります。しかし、まずは十分なレベルに達するためには、これらのことに気をつけて執筆してみるのがよいのではないでしょうか。

著者情報

究進塾 編集局

究進塾 編集局
東京・池袋にある究進塾の編集局です。受験指導のプロが大学受験に役立つ情報をお届けしています。 大学受験対策コースはこちらからご覧いただけます。

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