マイナー科目「漢文」を攻略するためのおすすめ参考書

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漢文は国語の中でも一番マイナーなジャンルであり、2次試験でも配点がそれほど高くないこともあり対策がおろそかになりがちな分野です。そのため参考書も少なく、どの本を選べばいいかわかりにくいです。

しかし、自分にあった参考書さえ見つかれば必ず点数に結びつくので、対策しないのはもったいないです。参考書選びに迷っている人はこのページを参考にしてください!

1漢文の参考書は「暗記帳」「問題集」の2種類

本屋などには漢文の参考書たくさんありますが、大まかには「暗記帳」と「問題集」の2タイプに分けられます。
「問題集」はどういうものかはわかると思いますが、「暗記帳」というのは、句法や重要語句をまとめたもので、そういったものを暗記するためのものです。

この二者は使い方が違いますので、基礎知識が付いていないのに問題ばかり解いていても伸び悩む可能性が高く、逆に十分基礎知識を覚えているのに全然問題を解かない場合も点数は上がりません。

ここではその違いをふまえて、この2タイプに分けて紹介していきます。「漢文が苦手だ」という人は、まずは基礎作りが大切ですので、「暗記帳」から取り組んでください。

1−1「暗記帳」は一冊に決めたら覚えるまでやりきる

まず「暗記帳」ですが、これは一冊決めたらよほど支障がない限りそれをやり切るべきです。途中で諦めてはいけません。

なぜなら、覚えるべき句法は決まっているので、参考書を変えてもやることは同じで、暗記の負担はそれほど変わらないからです。違うことといえば例文くらいなので、「暗記が苦手」などといった理由で参考書を買い直しても二の舞になるだけです。

ここでは例文をそのまま覚えるタイプと、例題を解きつつ覚えるタイプの2種類の参考書を紹介します。自分の性格を考えたり立ち読みしたりして一冊に絞ってやり抜いてください。

また、「暗記帳」を使う目的は句法や語句の暗記です。特に句法はよく問題になる箇所で、そうでなくても文章読解のキーポイントになりやすく、覚えていないと勝負になりません。そのため、センター、二次を問わず必ず覚えきらなければいけません。

ここでいう「覚える」というのは、「訓点がなくてもその句法が使われているということがわかり、その句法の読みや意味がわかる」ということです。例えば末尾に「耳・爾・已・而已・而已矣」をみたら読みは「〜のみ」、意味は「〜だけだ」とわかると言った感じです。「白文からわかるなんてそんなの無理だ」と思われるかもしれませんが、漢文には英語に似た語順をとるので句法の形や使われる字さえ覚えておけば意外と判断は簡単です。

1−2句法を覚えきっている場合は「問題集」から始める

「暗記帳」にあるような句法を覚えきっている(訓点がなくてもその句法が使われているということがわかり、その句法の読みや意味がわかる)のであれば、いきなり問題集からスタートしましょう。

「暗記帳」といえど通読すると結構時間がかかりますので、もう覚えていることを復習するにはあまりにも時間がかかりすぎます。また、これから紹介する問題集では解説も充実しているので、問題を解きつつ句法の確認もできますので、強いて「暗記帳」から始める必要はないです。

1−3「問題集」は一題一題時間をかける

「センターだけだから漢文の演習は適当でもそれなりの点数が来るだろう」と思っている方もいるかもしれませんが、実は本文の難易度や長さに関しては二次試験よりもセンターの方が難しいです。もちろん二次試験で使う人の方が演習量は必要ですが、センターだけだからといって油断してはいけません。

そういうこともあるので、ここではセンターと二次という分け方はせず、センターの点数や偏差値毎に問題集を紹介していくことにします。自分の現状や目標を踏まえて選んでください。

また漢文の参考書のやり方は皆同じで、問題を解いて、その後解説を読んで間違えたところを見直し、次に本文を頭から読みながら重要語句や句法を1つ1つ確認していくことです。問題の出来不出来に一喜一憂するだけでなく、復習をしっかりやるようにしましょう。

特に漢文では、本文の中に問題にはなっていないけれども大切な語句や、句法が使われている場合が多いです。一字一字丁寧に読み直してわからない語句は漢和辞典を使って調べるなどして、わからないところをなくすのが非常に大切です。多くの問題を解くより一つをじっくり読み込む方が何倍も効果があります。

2オススメの「暗記帳」

2−1一つ一つ丁寧に覚えるなら『漢文ヤマのヤマ』

本書の特徴は、句法1つ1つに見開き2ページの詳細な解説が書かれている点です。提示される例文の背景まで書かれていて、例文を暗記しやすいよう工夫がなされています。また、少ないですが練習問題もあります。こちらは例文一つ一つの解説がしっかりしていますので、問題を解くよりも例文をそのまま覚える方が得意な人に向いています。

オススメの使い方としては、1、2周通読しつつノートに例文だけを白文で書き出し、その白文だけを見ながら書き下しや意味を口に出して読みます。言えなかったものや間違えたものにはノートにチェックをつけ、本書に戻って確認します。これを繰り返して、読めるようになったものはチェックを消します。これを全てのチェックがなくなるまでやりましょう。

2−2例題を解きまくって覚えるなら『早覚え即答法』


句法の解説、例題、練習問題と順を追っていくスタイルで、とにかく例題の数が多く、問題を解いていきながら覚えるのに最適な参考書です。

文字が多くてやや読みにくいレイアウトなのが難点ですが、例題の数が多いので、問題を解いてやっていくうちに自然と覚えていきます。文章をそのまま暗記するのが嫌い人はこちらをやってみるのがよいです。

使い方としては、例題、練習問題を解いて少しでも間違えたらその句法の解説を読み直し、問題の意味や間違えた理由を理解します。これを繰り返し、一切間違えずに一冊を終えられるまでやりましょう。

3オススメの問題集

3−1センター試験で7割にいかない人は『漢文道場』

まだ漢文に苦手意識があったり、センター試験で思うように点が取れない方はまず本書に取り組みましょう。本書は最初に軽い句法の確認問題があり、その後演習問題があるという構成で、基礎の復習をしつつ問題演習へ進むことができ、問題集に初めて取り組む人にも使いやすいです。

演習問題の解説でも語彙や句法のチェックがあり、句法を二重で確認でき、覚えるべき語彙も一目瞭然で復習の際非常に役立ちます。練習問題は長さも難易度も標準的ですので、センター試験の文章を難しいと思う人にも取り組みやすいレベルです。

解説が別冊になっていて見やすく、重要語句の解説も載っていて解説を参照しながら本文を読み直せば、語彙や句法など本文中の大事なことは全て分かります。復習もしっかりできますので、漢文が不得意な人や始めたばかりの人が入試レベルに慣れていくのにはぴったりです。

3−2センター、2次試験で8割以上の高得点を獲りたい人は『最強の漢文』

センターや二次試験で8割から満点を狙いたい方は本書が良いです。漢文道場と同じくz会の出している問題集ですが、本書の方がハイレベルです。タイトルに「最強」とついていて難しそうですが、難しすぎて解けないということはなく、センター試験で7割程度取れる人にとっては優しすぎず難しすぎずというレベルでちょうどいいです。

特徴としては、やはり解説が丁寧で、本文の話の流れや重要語句や句法、作品の背景など、必要な情報や覚えておくべきことはきっちり載っています。問題の解説もしっかり書かれていて、どうして間違えたのかがはっきりとわかり、センターや二次に向けてつけておきたい発展的な知識や、記述問題のポイントなども身につきます。
過去問に入る前の仕上げの一冊によいでしょう。

3−3二次試験を受ける場合にもう一冊やりたい時は『難関大突破 新漢文問題集』

漢文の二次試験を受ける人で、「上記の問題集をやったけれども、記述が苦手で過去問に行くには少し不安」という方には本書がオススメです。本書は駿台模試の問題もあり難易度は高めです。記述の問題が多く、2次試験の練習にちょうどよいです。対策を怠りがちな漢詩もしっかり収録されています。

そして何よりも、採点基準が明示されているのが一番のポイントです。曖昧になりがちな記述問題の採点も本書ならはっきりつけることができます。漢文の記述に慣れるにはぴったりの問題集です。採点基準がしっかりしているとはいえ、採点だけで満足せず、解説を読んで本文を見直すことは忘れないようにしましょう。

3−4手のつかない人は高校の教科書を読み直そう

上記の参考書が難しすぎて溶けないという場合は、句法や語彙の知識が欠けているか、漢文に慣れていないかのどちらかです。

句法を覚えていないという自覚があるなら、2で紹介した「暗記帳」を使って句法を頭に入れなおしましょう。もし句法を覚えているのにできないのであれば、原因は漢文の背景や思想といった、漢文独特の雰囲気がつかめていないからだと思われます。そういったことを理解するのに良いのが学校の教科書です。

学校の教科書は鶏鳴狗盗など基本的な古事成語の「元ネタ」の文章が載っていたり、杜甫や李白など有名詩人の漢詩が載っていたりと、文章の難易度も低めでかつ漢文の思想や歴史がわかるような文章ばかりです。全部読む必要はないので、面白そうだと思ったものをいくつか読んで訳してみましょう。それから上記の問題集に戻りましょう。

3−5漢文に触れたい人は『岩波文庫 論語』など

受験勉強ではなく中国の思想や漢文を学びたいという人や、もっと発展的に学びたい受験生は、岩波文庫の論語や荘子などを読むと良いです。

岩波文庫の漢文関係の本は「原文、書き下し、訳、注」という構成で、注が最後にまとめられているタイプではなく、節ごとにあるタイプなのでいちいち後ろを見なくて済むので読みやすいです。また、解説や注釈が抑えられていて、注の多さに辟易して読む気がなくなるといったことがないので、何か読みたいという人が初めに読むのにちょうど良いです。値段も手頃で、文庫サイズなので持ち運びも容易です。

ただし、漢文の語彙や背景知識などは入試にも利用できますが、漢文の部分は白文なので、書き下しの練習にはなりません。入試対策なら素直に問題集などをやったほうが良いかと思います。『論語』の他『孫子』『荘子』『荀子』などいろいろなものがあります。好みのものや興味のあるものから読むのが良いです。

4まとめ

ここでは、漢文の参考書を「暗記帳」と「問題集」という括りに分けて紹介しました。 気になるものがあったら本屋に行って自分の目で中身を見てみるのが一番です。

自分にあった参考書を見つけて、漢文を得意分野にしていきましょう!

著者-writer-

山本和輝

現役東大生。究進塾の講師。世界史、地理、国語をとにかくわかりやすく教えることに自信があります。
「受験だけでなく、勉強というものは最初は解けずに辛い面もありますが、解けるようになってくると必ず楽しくなるものです。志望校合格を目指して頑張りましょう!」

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