受験勉強は一学期が勝負?夏休みまでにやっておきたいこと

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受験学年になったみなさん、受験勉強の予定はしっかりと立てたでしょうか?

既に立てた方も、まだ立てていない方も、計画の立て方について一つ注意すべきことがあります。

それを知ってしまうと、既に受験戦争は本格的に開始していることに気づくでしょう。

この記事では受験勉強を勝ち抜くために一学期のうちにやっておくべきことについてお話をしていきます。是非とも参考にしてください。

1. 受験に必要な知識は全て一学期のうちに

センター試験までの長いスパンをかけて、少しずつ無理なく知識を着実につけていこうと考えてはいないでしょうか。

それには問題点が二つあります。

受験に必要な知識は確実に一学期のうちに全てたたき込んだ方が良いです。それでは二つの問題点に加え、その理由について説明します。

1.1. ゆっくり着実には危険

人の記憶のメカニズムは、私たちが考えているよりも複雑なものです。例えば、英単語を暗記するときに、書いて覚える人と、見て覚える人がいるとします。

「見て覚えるのは確かに覚えるのは早いけど、すぐに忘れる。手を動かしたり、音読したりして五感を使って覚えた方が手間はかかるけど着実に覚えられる。」

一見正しそうな主張に見えますが、本当にそうでしょうか。

例えば、あなたの趣味に関する知識は紙に繰り返し書いて覚えたのでしょうか。おそらく特に努力せずともすんなり頭に入ったと思います。
人の記憶に関して語り始めると、それこそ本が一冊以上できるのですが、一つ最も重要なことを挙げるとすれば

暗記のポイントは「覚える気があるかどうか」というところです。

人の脳は私たちが思っている以上に性能が良く、本来覚えるという行為はそれほど難しいものではありません。
それこそ「覚える気」さえあれば、パソコンがファイルを保存するかのごとくどんどん知識が頭に入ってきます。

ゲームが好きな人でしたら、それは想像に難くないでしょう。キャラクターの名前、パラメーター、覚えるスキルや威力などをまとめると、世界史並みの知識の量になると思います。
しかし、それをものの数か月で覚えてしまい、そしてその記憶は特に復習などをしなくても、頭から抜けることはありません。

繰り返しますが、暗記物に関して肝となるのが「覚える気があるかどうか」なのです。

しかし、「ではどうすれば良いのか」という疑問が出てきます。「覚える気を持つ」とは具体的にどのような行為のことをいうのでしょうか。

両手で教科書を持って文字を眺める行為と、しっかりと用語や要点を暗記する行為は、端から見れば全く同じ行為であり、違いは本人の気持ちの持ちようでしかありません。

紙に繰り返し書くというのは、一見具体的な行為のように見えますが、「覚えていない単語を10回書く」というものを機械的に取り組んでいますと、「書く」ことが目的となり、そこには「覚える」という行為が含まれておりません。それでは時間と労力をかけたわりには全く頭に入ってきません。

書いて覚えるという勉強法がマンネリ化してくると、このような危険性をはらんでいます。

しかし、私たちの頭をより確実に「覚える気にさせる」方法があります。

それはとにかく繰り返すことです。

覚えては忘れ、また覚え直すという行為をとにかく何度も繰り返しましょう。
そのようにすれば、三~四周目あたりで、頭にその知識が染みついてくるでしょう。言い換えますと、

「忘れる」という行為が知識の定着には不可欠なのです。

ここで重要なのは、「一周目をいかに早く終わらせることができるか」です。暗記物の一周目は、相当な時間と労力を要します。

しかし、二週目以降はさほど時間がかかりません。「覚える」という行為と「覚え直す」という行為ではその労力が数倍違います。
受験勉強において、一周目というのがまず一つ目の越えるべき壁ともいえるでしょう。

ここをできるだけ早く終わらせることができれば、それだけで、かなりその後の勉強においても優位に進めることができます。

紙に書いて覚えるという方法を否定するわけではありませんが、長期間かけて少しずつ着実に覚えていこうとしている方は、その考えを捨てた方が良いでしょう。

暗記物は、どんなに丁寧に勉強しても絶対に二~三回は忘れるということを前提に進めていきましょう。

1.2.つけ焼刃の知識では全く役に立たない

数学や物理で昨日覚えたばかりの知識をいきなり試験で活用させて確実に点数が取れる人はほとんどいないでしょう。
また、センター試験はそのような知識では絶対に解けないように問題が練られています。

「知識偏重」との批判を受けやすいマーク式の試験では、逆に問題作成の際に「表面上の知識では解けない問題」というものに焦点が当てられます。

大学入試、ことにセンター試験では、むしろ知識の量よりも処理能力の方を重点的に見てきます。それはあの膨大な量の平易な文を読ませてくる英語の問題を見れば分かるでしょう。

そのため、試験直前まで知識を積んでいくという方法は得策ではありません。

目安というものは特にありませんが、例えば「ここ一カ月で覚えた知識は試験ではまず使えない」という前提で計画をたてた方が良いでしょう。

極論を上げますと、試験直前まで単語等を詰め込むくらいなら、黙想でもして集中力を高めた方が効果的ともいえます。
直前に覚えた知識が試験に出てくる可能性はほとんどないですし、出たとしても活用できません。また、運よく点が取れたとしても2~3点程度です。

難関私立、上位国公立を現役合格する生徒は、一学期のうちに受験に必要な知識を詰め込み、二学期はひたすら過去問を解いている段階に入っています。

某大手予備校では、画面授業の倍速再生、生徒それぞれの予定に合った時間割りカスタマイズを駆使して、なんとしても一学期までに全てを覚えさせるカリキュラムを作っています。

また高校でも、2学期の授業はほとんど問題演習しかしないところがあります。

2.部活は味方?一学期こそ暗記物に最適

勉強において暗記物ほど苦痛が伴うものはありません。

しかし、暗記物にも良い点があります。それは場所と時間を選ばず行えるところです。

一学期は部活や定期試験、学校行事など受験勉強以外にもすることが多いです。しかし、逆にいえばそれだけ隙間時間ができるということです。
暗記物は時間を確保して長時間行うものではありません。時間が確保できたとしても、そこで暗記物をするのは非効率的です。

なぜなら、時間が確保できるのでしたら、今ある知識だけでも解ける内容の問題演習をするべきだからです。

また、暗記物は長時間取り組むほど「作業化」してしまい、全然頭に入らず無駄な時間を過ごしてしまう結果にもなります。
最悪の場合、脳が疲れてしまい、息抜きのつもりが一日中寝てしまったという話も、予備校で働いていた筆者は良く耳にしていました。
そのため、暗記物は隙間時間にこそ狙って取り組むようにしてください。

逆に勉強時間が多くある方が、時間を非効率的に使ってしまいます。時間があるときにだらだら取り組むより、勉強時間の密度がまるで違います。

一学期は勉強時間を取りにくいのではなく、隙間時間が作りやすいと解釈しましょう。

そのため、部活や学校行事を真剣に取り組んでください

メリハリは集中力を高めるのには最適です。また、暗記物に取り組むことによるストレスを軽減することもでき、ただ単語を眺めたり、書いたりするだけの「形だけの暗記」というものを防ぐことができるでしょう。

3. 数学や物理の公式の暗記

これは数学や物理が得意な人にありがちなのですが、数学や物理の公式を理屈で覚えている人は、公式までの誘導などをせずに反射的にその式が浮かぶようにしておきましょう。
今までの試験では、その場で公式を導いて解いていたかもしれませんが、特にセンター試験は時間との戦いですので、その過程をスキップできるようにした方が良いです。

また、二次試験では、その公式が頭に入っていることを前提に、さらにその上をきいてきますので、公式を一回々々誘導で出している人では、解法が見えてきません。
また、公式までの誘導に頭を取られていては、回答パフォーマンスが大幅に落ちますし、注意力に頭を使う余裕もなく、ケアレスミスが多くなります。
公式を反射的にいえるようにするのは、誘導の時間を短縮する以上のメリットがあります。

理系科目が得意な生徒は、今までのように理屈で解いていくのではなく、センターレベルであれば機械的に公式を活用できるようになるまでなっておくのが理想です。

逆に文系の学生にありがちなのが、とにかく公式を機械的に覚えることです。
しかし、経験で分かると思いますが、公式をそのまま覚えても試験ではほとんど活用できません。

「どのようにしてその公式が出来上がったのか」、「その公式がどのように有用なのか」など、公式の本質まで理解していないと、問題演習のときにまるで役に立たないでしょう。

また、呪文のように覚えるのは非効率的で、頭になかなか入りません。時間を大幅にかけてもよいので、その公式の成り立ちや活用方法などを一つ一つ丁寧に理解し、理屈で覚えていきましょう。
結局そちらの方が圧倒的に早く頭に入ります。

このように、理系の生徒は、公式を「暗記物」として機械的に文系の生徒は公式を「理論」として論理的に学習していく必要があります。

4. 文系科目の暗記

英単語や地歴の暗記は、何か一つ参考書を見つけて、必ず一周はするようにしておきましょう。

そして、なるべく他の参考書に浮気をしない方が良いです。暗記物で重要になるのは「繰り返す」ことですので、新しいものには極力手をつけないようにしましょう。
一つの参考書に絞るというのはよくいわれていることですが、それでも様々な参考書に手を出してしまう受験生が後を絶ちません。

その理由として考えられるのは、文系科目は「自分が思っているより点数が伸びにくい科目」であるからだと思います。

暗記物は覚えるだけで良いという錯覚を受けますが、実はかなり点の伸びにくい科目です。なぜなら、問題を解いて間違えるまで自分が覚えてるか、そうでないかの見分けがつきにくいからです。

そして、暗記に多くの時間を割いたのに、期待していた成果が得られず、「もっと良い参考書を」となるのでしょう。また、マンネリ化して飽きあきした状態ですと、他の参考書に新鮮さを感じ、ついそちらに手を出してしまうのではないでしょうか。

人間の記憶は古いタンスからものを取り出すようなものです。
なかなか取り出せない記憶も、何かの拍子にタンスの引き出しがスッと開き、簡単に思い出せることがあります。

例えば、全く出てこなかった古代ギリシャ人学者の名前も、頭文字の一部分を見ただけで、スッと思い出すというのは経験上あると思います。つまり、「出てこない」というだけであり、「忘れてはいない」のです。

しかし、その「忘れてはいない」という状態が曲者であり、普段の勉強では簡単に出てくるので、「自分は覚えている」と錯覚してしまいます。
そして、試験で間違えたとき、初めて「覚え方が不十分」というのが分かるのです。当然ですが、試験において「出てこない」というのは「覚えていない」と見なされます。

しかし、それは参考書が悪いのでも、あなたが悪いのでもありません。
暗記物の科目というものは、そういったものなのです。単に覚えればよいというわけではなく、繰り返し覚え直し、問題演習を重ねてこそ初めて結果に結びつくのです。

そのため、文系科目の暗記物も理系科目の問題演習同様に繰り返し継続的に勉強していかなければならない科目です。理想をいえば一学期のうちに本番でも充分通用するくらいまで完全に覚えるべきですが、最低でも一学期のうちに参考書一周は終わらせておきましょう。

5.E判定は本当に「再考圏」。一学期のうちに合格圏へ

これは、中堅レベルの高校にありがちなのですが、「今はE判定でも大丈夫」と、この結果を楽観的にとらえていませんか?

正直に話しますと、今の時期でE判定は深刻です。

あなたたちは、高校入試でそれなりに結果を残してきた人たちですので、大学受験でも皆それなりの難関大学を志望していると思います。

「みんなもE判定だから最初はこんなものか」と思いたくなるでしょうが、しかし現実は皆それで当然のように落ちていきます。
また、これから浪人生も模試に参加してきますので、さらに競争が激しくなります。

筆者が予備校で働いていたころに出た統計ですと、一学期の模試からセンター試験までの点数推移は、ほとんどの場合他のライバルたちと平行線をたどっており、順位変動はそこまで起きません。皆も同じように勉強していますので、当然といえば当然の結果です。

そのため、ライバルたちを抜くのに最も重要になるのが、受験勉強の早期開始です。仮に今年高校二年生の人がこの記事を読んでいるのでしたら、今すぐにでも受験勉強を始めるべきですし、三年生は即始めなければなりません。

タイムリミットは一学期です。一学期でも苦しいですが、二学期になると順位を上げるのはかなり難しくなります。

一学期が終わるまでに最低でもC判定は取っておかなければ、現実的に合格は厳しいと思います。

まとめ

現在では、「一学期にうちに入試の範囲を全て終わらせ、二学期ではひたすら問題演習に取り組む」というのが、大手予備校や有名進学校での主流のカリキュラムになっております。

しかし、それは他人事ではなく、あなたたちも彼らのような人たちを相手に戦っていかなければなりません。

そのため、三年生になったこの四月の時点で既にタイムリミットがかなり迫っているのです。そのことを念頭において、今一度あなたの受験勉強予定を確認してみてはいかがでしょうか。

著者情報

究進塾 編集局

究進塾 編集局
東京・池袋にある究進塾の編集局です。受験指導のプロが大学受験に役立つ情報をお届けしています。 大学受験対策コースはこちらからご覧いただけます。

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