二次試験の英語で得点するための対策とは?

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「対策が不明瞭な科目」の筆頭として挙げられるのが二次試験「英語」ですね。

具体的に、「どの単語集を覚えれば100%大丈夫」というものがなく、出題された英文の急所となる単語を不運にも知らなかった場合は、その問題で大量に点を落とす可能性もあります。この不安はいくら勉強しても消えるものではありません。

この記事では自信を持って英語の二次試験を挑むために、どのような準備をすればよいのかについてのお話をします。夏休みの受験勉強の参考にしてください。

1. どの程度まで英単語を覚えればいいのか?

二次試験に限らず、英語の試験では誰もが持つ不安要素ですね。幸いセンター試験は教科書に載っているところしか出せないという制約がありますので、試験に出る単語全てを覚えることは不可能ではありません。

しかし、二次試験になりますと、分からない単語を確実にゼロにすることは不可能だと言ってよいでしょう。東京大学は教科書の範囲内という制約をある程度は考慮していますが、一橋や京大など国立大学であるにも関わらず、教科書以上の内容を平気で出してくるところもあります。

書店には様々な単語集が売られており、「二次試験はこれで充分!」などのキャッチコピーがついています。しかし、これを全て覚えても必ずどこかで知らない単語が出てくるというのは容易に予想できるでしょう。

「英単語をどの程度まで覚えればいいの?」の解答ですが、答えは「限りなく」です。

単語を「限りなく」覚えるというのは、言い換えると「本番で分からない単語は絶対にどこかで出てくる」ということです。

単語はできるだけ多く覚えておくべきですが、「分からない単語をゼロにする」意気込みは本番でのプレッシャーにも影響しますので、捨てた方が良いでしょう。

2. 語幹や接辞を覚える

国語の話になりますが、センター試験や二次試験で、あなたたちはかなり高難度な日本語を読まされることになります。しかし、あなたたちは問題を解けるか解けないかは別として、少なくとも文章の意味は理解できると思います。

しかし、だからといって、国語の問題に書かれていた日本語の単語が全て自分の知っていた単語かというと、そうではないでしょう。

日本語は漢字という非常な便利な文字を使っていますので、初めて見た単語も漢字の意味からどういう意味なのかを理解することができます。その漢字自体を初めて見たとしても、部首等で意味を類推することも可能です。

それでは、ローマ字を使っている英語にはそういうものが無いのか?といいますと、もちろんあります。

英単語の構造は一言で語れるような単純なものではありせんが、大体は次のようになっています。

【接頭辞】-【語幹】-【接尾辞】

意味の根幹をなす部分が「語幹」であり、その語幹の補足説明が「接頭辞」であり、主に文法的な機能を決定するのが「接尾辞」です。もちろん例外は多くありますが、大体の単語はこれで理解すると良いでしょう。また、これは単語を覚える上でも非常に役に立ちます

たとえば、encouraged を例に挙げますと

en (「語幹」の状態にさせる) – courage (勇気) – ed (過去分詞)

courageが勇気ですので、それを「その状態にさせるen-」ということで、「励ます」という意味になり、過去分詞-edで「励まされた」という意味になります。

英語のネイティブや英語上級者も、文章中の単語を全て知っているわけではありません。

しかし、このように語幹と接辞の意味と役割を理解しているからこそ、初めて見た単語も、私たちが漢字で行っているのと同じようなことができるのです。

私たちは、一つの漢字を覚えると、そこから派生させて何十もの熟語を同時に理解することができます。英語もそれと同じようなことができれば、分からない単語を限りなく少なくすることができるでしょう。

以後新しい単語を覚えたり、分からない単語の意味を推測したりするときは、この語幹と接辞に着目しましょう。勉強効率が飛躍的に上がることでしょう。

2.1. 語幹・接辞は単語の暗記にも役に立つ

単語集にはencouraging(励みになる)、encouraged(勇気を持った)のように、意味だけが書かれていますが、これも接尾辞をしっかりと理解していれば、似たような意味に混乱することはありません。

encourageは、「勇気を持たせる」という意味ですが、そこから現在分詞-ingがつくと、encourageが能動的な意味を持った形容詞となり、この形容詞にかかる単語自身が誰かを「励ます」という意味になります。

例を挙げますと

This is very encouraging article.
これはとても励みになる記事だ。

The article is encouraging me to study English.
この記事が私の英語学習の励みになる。

この2つの例文はどちらもencouragingがarticleの性質を説明していますが、「私」を「励ましている」のは、articleですよね。だからこそ、形容詞encouragingは「励みになる」と訳せるのです。

次にencouragedの説明ですが、過去分詞-edは受動的な意味を持った形容詞となります。

例を挙げます。(1つ目の文は、実際にこのような表現はあまりされません。)

Only encouraged students can study hard.
自信を持った生徒のみが真剣に勉強できる。

Students were encouraged by this article.
この記事に生徒たちは励まされた。

両方ともencouragedが説明しているのはstudentsですが、生徒は「励ましている」のではなく「励まされて」いますよね。だからこそ、encouragedは「自信を持った」という意味になるのです。

encourageは「励ます」
encouragingは「励みになる」
encouragedは「勇気を持った」

と以上のように、これらの単語を機械的に覚えた方も多いかと思われます。しかし、これを語幹・接辞でしっかりと理屈をつけて覚えると、混乱することもありません。

また、interesting(面白い)とinterested(楽しんでいる)のように-ingを「モノの性質」、-edを「人の性質」と教える参考書も散見しますが、これは誤りで、センター試験ではそのように覚えた生徒を引っ掛けるために、

He was interesting student. (彼は面白い生徒だ)

のような文を出してきます。

語幹・接辞を理解することは、決して「裏技」ではなく、もはや単語を覚える上での王道なのです。

2.2. 語幹・接辞は文法学習においても役に立つ

また、英語が得意な人は、前項で「?」となっていると思います。

The article is encouraging me to study English.

Students were encouraged by this article.

一つ目の文は分詞ではなく、「進行形」で、二つ目の文も分詞ではなく、「受動態」ではないのか?という疑問です。

はい、その通りです。この文は確かに進行形ですし、受動態です。しかし、「そもそも進行形と受動態はこのようにして出来上がった」と解釈することもできます。

「文法」というのは、言語学者たちが自然言語の規則を体系的にまとめてできたものであり、「文法」というものが先にあって言語が出来たわけではありません。また、学習者に配慮して、同じ言語でも別の説明をとる場合もあります。

例えば日本語で例を挙げますと、

「行きます」というのは「連用形(行き)+ます」と私たち日本人は教わりますが、外国人用の日本語の教科書では「行きます」が「基本形」と説明されます。そちらの方が、過去形は「行きました」、否定形は「行きません」のように、学習がしやすいからです。

文法規則は絶対的なものがなく、視点を変えると様々な説明ができ、整合性が合わないところは、「例外」として片付けることができます。だからこそ文法には必ず「例外」というものが存在するのです。

もちろん筆者のように、-edを「受動的な意味を示す形容詞だ」と説明すると、「じゃあ過去形はどうなるの?」という矛盾が生じます。しかし、重要なのはそこではなく、「文法項目をどのように関連付けて学習していくか」にあります。

「進行形や受動態はすんなり頭に入ったのに、分詞になると分からなくなった」という人は、「-ingと-edは形容詞だ」と解釈してみてください。進行形・受動態・分詞が一つにつながったのではないでしょうか。もちろん重箱の隅をつつくと、矛盾点が出てくると思いますが、少なくとも学習する上では、効率性がまるで変わってくることでしょう。

単語内の語幹や接辞のように、英語をミクロな視点で見るのは、一見遠回りのように感じるでしょう。たしかに滑り出しは良くないですが、その後の学習スピードが加速度的に上がっていきます。時間に余裕がある今だからこそやっておくべきでしょう。

3. 「分からない単語がある」というのも含めて試験問題

センター模試の問題を一度解答解説を読みながら日本語で解いてみてください。どれも小学生の国語レベルの問題です。最近では「実用的な英語」というものに焦点が当てられていますので、多少は設問も難しくなっていますが、それでも通常の論理的思考力を持っていたらそこまで難しくありません。

なぜ、このような問題を出すのでしょうか。答えは言うまでもないですが、「私たちが外国人だから」です。しかし、これを突き詰めていくと入学試験「英語」の本質が見えてきます。

英語の問題は、「どれだけ単語・文法を知っているか」だけではないことは、言うまでもないでしょう。「その知識を使ってどのくらい運用できるか」が現在の入試で重視されているところです。

しかし、「どのくらい運用できるか」の本当の意味を知らない人達が多くいるのではないでしょうか。これは単に「今ある英語力をどれほど駆使できるか」という意味だけに留まりません。

それよりもさらに本質的な部分、「思考力に障害が与えられたとき今ある知識でどのくらい対処できるか」にあります。いわゆるゲームで言うところの「縛りプレー」です。

「分からない単語がある」「文法的に難解な文がある」という状況下で、どこまで平常運転を行えるかというのが入学試験「外国語」の本質です。

したがって、「分からない単語がある」というのは、当然のことであって、むしろそれがないと「外国語」の試験ですらありません。これを逆に前向きに考え、「分からない単語があって当然なんだ」という気持ちで本番に臨むのがベストでしょう。

3.1. 外国語試験に求められる能力

センター英語の読解問題は、日本語に直すと小学生並みの難易度と、前項で述べました。

しかし、その小学生並みの国語の問題をなぜ私たちが解けないのかといいますと、英語の読解というプロセスに思考力を奪われるからです。

つまり、英語の読解に思考のリソースをとられ、設問を解くところまで頭が回らないのです。

これはパソコンのメモリ(RAM)をイメージすると分かりやすいでしょう。

パソコンに様々な仕事を一度にさせると、メモリ(RAM)容量が足りず、パフォーマンスが著しく落ちてしまいます。人間の脳もこれと同じです。同じ作業であっても、それが「母語で」なのか「外国語で」なのかで、パフォーマンスに大幅な違いがでてきます。

他民族国家である中国では、ウイグル人やチベット人などの少数民族は、中国語力のハンデから、入試の点数がそのハンデの分上乗せされるそうです。

聞いた話では、母語が完全に中国語なのに、遠い親戚がチベットにゆかりがあるという理由から、戸籍登録時に「チベット人」として登録する人もいるくらいです。これほど言語的なハンデというものは大きいのです。

言語が堪能な人はマルチタスク力が高いと言われますが、言い換えるならば、外国語をやりながら他の作業もスムーズにできるということです。

つまり、外国語の試験というのは、マルチタスクがどれほどできるか、あなたの脳のメモリ(RAM)容量がどれほど大きいのかを見る試験でもあるのです。

3.2 マルチタスク力の鍛え方

それでは、マルチタスク力をどう本番までに鍛えればよいのかですが、それは相当難しいというのは想像に難くないでしょう。

パソコンのメモリ増設の手間を考えてもそれはイメージできます。それはもはや脳の「改造」に等しいのです。

今から入試本番までにマルチタスク力をつける最も現実な方法は、脳のメモリ(RAM)容量を増やすことではなく、英語読解に必要なメモリ(RAM)を下げることでしょう。

 

分かりやすくスマートフォンゲームで例を挙げますと、そのゲームの設定を「軽量版」にし、動作をサクサクにするのです。スマートフォンのメモリを増設させるのは非常に困難ですが、これなら簡単でしょう。

それでは英語の問題を「軽量版」にする方法ですが、これは「音読を繰り返すこと」が最も効果的です。一度解いた英語の問題をそのままにはしていませんか。

辞書を使い、しっかりと単語文法を理解した後、「はい、終わり、次。」という勉強法ではマルチタスク力はつきません。

一度精読した英文を今度はしっかりと声を出して何度も「音読」してください。その回数の目安は、大手予備校間で様々な数が言われていますが、大体どこも20~30回くらいです(筆者の持論では回数にこだわる必要はないです)。

その文を一度も止まらず、特に頭を使わずとも自然に脳内で文法処理されるようになるまで何度でも読み返してください。

「音読」は、この一つの動作だけで「読む」「聞く」「話す」の3つの動作を同時に行うことになりますので、知識をより深く定着させることももちろんですが、マルチタスク力を鍛えるのにも大きく貢献します

単に単語・文法を理解するだけでは不十分です。覚えた単語・文法事項を頭から引き出すのに、2秒も3秒もかかっていては、設問にまで頭が回りません。その覚えた知識を今度はいかに簡単に引き出せるかが入学試験「外国語」対策の鍵となります。

4. まとめ

二次試験の「英語」の対策方法は、「語幹・接辞を勉強する」と「マルチタスク力を付ける」の2点です

「語幹・接辞」を学習し、効率よく単語・文法を頭に入れた後、今度はその知識を深め、簡単に使いこなせるようになるまで何度も繰り返しましょう。

著者情報

究進塾 編集局

究進塾 編集局
東京・池袋にある究進塾の編集局です。受験指導のプロが大学受験に役立つ情報をお届けしています。 大学受験対策コースはこちらからご覧いただけます。

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